My life is for you… (ページ18)

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P.10 エイトフットのジョーページ18

ものすごく腹が立ったのを覚えている

冷静になって戻ってみたら

数人の男に囲まれ泣きそうになっているAの姿

抵抗しても力加減がわからないのか男に腕を掴まれ必死に逃げようとして

小さな声で俺の名前を呼んでいた

気がつけば奴らは居なくなり腕の中で震えるA

いつものしっかりした雰囲気はなく

昔のように怖がりで泣き虫なAの姿だった

白い腕には強く握られた手の跡が残っておりそれがより一層腹の中を沸騰させた

大丈夫かと聞いても作り笑いで大丈夫なんて言いやがって…

だけど、綺麗な髪と言えばAは小さな声で『魔女さん』と言った

その時また前の時のように頭が痛くなった

俺は女でもなければ魔女でもない

魔法は使えるがアースラ様には到底及ばない

｢(あいつは一体誰の事考えてんだ…？…もしかしたら…)｣

俺だけ何かを忘れているのか…？

そう思い近々帰ると言っていたオーシャンに手紙を書いていると

『あ、るじさま…』

｢！ばか。寝てろって言っただろ｣

『で、も…』

｢ったく…。傍いてやるから寝てろ｣

『……んっ//』

｢(妙に素直になりやがって…)｣

小さい頃から眠れないAによくやっていた膝枕

やってやるとすぐウトウトとし始める

(こりゃあわざわざここに来たな…)

｢……なぁ、A｣

『…ん…？』

｢…お前は…今……幸せか？｣

『……んで？』

｢…オーシャンや…アリエルがいなくなって…それでも幸せか？｣

『…ぅん。……わたしは…ジョーと一緒なら…ずっと…しあわ…せ…』ﾆﾍｯ

｢っ///｣ﾎﾞｯ

『すぅ…すう……』

｢……ばかやろう……｣ｽｯ…

ちゅっ

｢……大好きだ。誰にもやりたくねぇくらい…大好きだA｣

聞こえもしない告白を寝てることをいいことに告げる

お前は知らなくていい

いつか知ってくれればいい

たとえ一時の気まぐれでいいんだ

お前がこうして傍にいてくれるなら

｢……ん？｣

Aの手にはよく見たら書類があった

(あの双子からか。たまたま入口にいて渡したんだな)

中身は新しい契約者達の名前

｢悩み解決してよかったなぁ…お前ら(笑)｣

Aの腕に巻かれた包帯に手を添えて

｢……My life is for You｣