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evil woman__2 ページ3

side heroine_

___それは、春の暖かい日の話。

優香「あ、」

歴史の授業中、消しゴムを遠くの方に落として困っていた時、

「すみませーん!消しゴム落としちゃいました!拾いに行ってもいいですか??」

隣の席の有岡くんが、明るく先生に話しかけた。

優香「え…?」

男子「おい有岡どこまで落としてんだよー笑」

「あー、ごめんごめん!笑」

有岡くんが手に取ったそれは明らかに私のもので。

「はい、佐々木さん。」

席に着いた有岡くんは小声で消しゴムを渡してくれた。

その時からだ、私が有岡くんを好きなのは___

なんて、思い出に浸っていたら有岡くんが帰る準備をしている。

その隣には、学校一の美女、菜良月さん。

『有岡くんっ、一緒に帰ろ??』

大貴「お、菜良月!準備するから待っててな。」

また、菜良月さんだ…

有岡くんの彼女なのかな…?

でも、消しゴム拾ってくれたのは私に気があるから…?

優香「…て、私にそんなことあるわけないよね、調子乗りすぎか。」

「佐々木、また明日!」

優香「あ、有岡くん、!うん、また明日…!」

会話出来た…!!

いつでもどこでも明るい有岡くんは、やっぱり輝いて見える。

…その隣にいる菜良月さんも。

『…。』

え…?

去り際、菜良月さんに睨まれた気がするのは気のせいだよね。

誰にでも優しい菜良月さんがそんなことあるわけないもん。



___それが気のせいじゃなかったと知るのは、もう少しあとのお話。

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作者名:りこ | 作成日時:2019年4月25日 22時

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