泣きたい私と愛したい王子

弱いまま ページ25

ななもりside

ずっとうなされている。

時々

『ひとりにしないで…』

って呟くんだ。

言ったじゃん。俺。

Aはひとりにしない。ずっとそばにいるって。

大丈夫だから。

1人になったりしない。俺たちはずっと君のそばにいる。

どんなにAの心が曇っても大雨でも俺たちが傘を差す。

連れて行ってあげるよ。日向に。

頑張りすぎなくていい。強がりすぎなくていい。

弱いままのAを抱きしめるから。

『ん…』

ななもり「あ、おはよう。もう大丈夫？」

ぴたっとおでこを触る。

若干まだ熱い。

ジェル「まだ吐き気する？」

喋りはしないけど首を横に振った。

莉犬「よしよし、よく頑張ったね。」

莉犬くんが頭を撫でるとAは胸をきゅっと服を握っていた。

ななもり「大丈夫だよ。泣いていいよ。」

そう言うと声もあげずに静かに泣いた。

でも、手は胸から離れた。

ころん「うんうん。がんばった、がんばった。」

るぅと「僕達はちゃんとここにいますよ。」

さとみ「お前を1人にするわけねぇだろ？」

Aは泣きながら頷いていた。

目は真っ赤に腫れてた。

ななもり「どんなAでも俺たちは受け止めるから。大好きだから。」

ななもり「ずっとずっとそばにいる。」

Aはにっこりと笑った。

いつもの無邪気な笑顔だ。

『ありがとう。』

前よりちゃんと泣けるようになったね。

前よりちゃんと素直に泣けるようになったね。

もっと自分を信じて、愛せるように。

『お腹空いた！』

ななもり「お粥あるよ？」

『食べる！』

この無邪気な可愛い笑顔が

可愛い声が

ずっと

ずっと

近くで見れますように。


それが俺の願いだよ。

頑張れ→←看病(更新遅くてすいません)

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