今宵は月の元で「鬼滅×すとぷり学園」

参拾伍 ページ36

ななもりside

あの夜のこと、ふと思ったんだ。

俺たちがAが好きだったら、Aが傷つくんだって。

正直、俺はAのことが大好き。それはほかの5人も変わらない。

でも、そんなんだからAが虐められるんだ。

俺はもうAの悲しむところを見たくない。

最悪な考えを思いついてしまった。

Aに関わらなければいいのかなって。

Aが転校してきてまだ2週間しかたっていない。

転校する前の俺らに戻ることが出来る。

昨日、Aが眠ったあとこの考えを5人にうちあけた時莉犬くんが泣いていた。

莉犬「辛いけど、Aのためなら…」

俺も辛いよ…

そんなことしたくないんだよ。

でも、それ以上にAが1人で悲しむところは見たくないんだよ。

決めた。


Aに関わらないことを。






Aside


皆さん、聞いてくださいよ。

あのね、体育祭が終わって普通の授業がまた始まった日々なんですけど

なぜか6人がとても静か。

思春期？

お昼もみんな忙しいって言って中々一緒にいられない。

朝も一人で登校する。

最近忙しいのかな？

『あ、なーくん。これ…』

ななもり「ごめん、今忙しいから。」

私もそこまで鈍感じゃないから分かる。

避けられてるんだ。

私何かしたかな？

すこし心苦しいな。

一瞬で1人になった気がして、いつものみんながいない気がして。

話しても無視されたり

一緒に行動してくれなかったり…

前は望んでた状況だったけど、今となっては嫌だ。

今日も部活休みだから一緒に帰れるかなって思ったら

みんなが用事があるからって断られて。

嫌われたのかな？

でも、女子からのいじめは減った。

なんでこんなことになったのか考えていながら帰った。

莉犬くんとるぅとくんは本屋さん。

ころんくんとジェルくんは生徒指導室。

さとみくんとなーくんは生徒会の仕事。

真ん中のふたりはどうしよもないとして、ほかの2ペアは

いつもなら誘ってくれるのに…

家の近くまで帰った時公園の前を通りかかった。

いつも6人と話しながら帰ってるから景色なんて見てなかったけど…

なんか悲しい景色だな。

しょうがない。…事なのかな？

不安しかなかった。

『なんで…かな…』

曲がり角を曲がった時、

待ち望んいでいたような、いなかったような。

6人と話しながら鉢合わせた。

おかしい。

みんながそれぞれの用事があるはず。

6人は私を無視するように歩いていった。

泣きそうだ。

気持ちが揺れ、爆発する。

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