今宵は月の元で「鬼滅×すとぷり学園」

拾漆 ページ18

Aside

『一体誰を待っていたんですか？』

ジェル「同じアパートに住んでる子や。夜中に帰ってくるから危ないと思って…」

お？お？私を待ってたの？

そりゃありがたいですねー。でも窓から帰ってくるので待ってても合わないよ？

『その子なら大丈夫。私が責任を持って守るよ。』

るぅと「ほ、ほんとですか？」

『でも、他の人にはおにのことをはなさないで。』

莉犬「ど…どうして！？」

『今の時代、そんなこと言ったら面白半分で出てくる奴がいる。』

『死ぬよ？』

私の殺気は人一倍強い。

鬼にかけてきたから……憎しみは誰よりも強い。鬼を救いたいって言っても

本当はこの世から滅殺したい。後悔させたい。

それでも、人間だったということが頭をよぎる。

同情してしまって動揺する。

それも、まぁ昔のことだけどね。

鬼に誰も殺しない。殺していい気がする人なんてそういないから。

『近々、百鬼夜行が起きる。できる限り家から出るのは控えて。』

莉犬「百鬼夜行？俺！それ聞いたことある！」

『どういうこと？』

莉犬「婆ちゃんが言ってたんだ。百鬼夜行があるって！何百年か前にもあったんだ。」

莉犬「その時も鬼殺隊に助けて貰ったけど、重症だったって…」

まさか…前にもあったのか。

その生き残りが今をさまよってるってわけね。

重症…もしかしたら十二鬼月？

でも、勝てたならそれでいい。

今更命も惜しくないし、怪我なんて承知の上。

むしろ大怪我で済むならいい方だよ。

鴉「ｶｧｶｧ！！」

さとみ「え？鴉？」

(見にくいので普通に喋らせます。)

鴉「炎柱！上限の弐と格闘の末死亡！上限の似！逃亡！」

るぅと「喋った！」

え？煉獄さんが…死んだ？

煉獄さんは柱になった時色々お世話になったんだ。

いつも頼らせてもらって、元気をもらって…

鬼への憎しみだけが募った。

涙が溢れそうになる。

『早く帰ってね。』

煉獄さん、おつかれさまです。

絶対に鬼を滅殺します。どうかそちらで待っていてください。

気づく頃にはもう…朝になっていた。

あともう少し煉獄さんが生きていたら…

あの時言われた言葉は今でも忘れない。

"怖がるな。恐れるな。何があっても。"

あの言葉。自分のことばかりでいっぱいいっぱいになってた私を救ってくれた。

鬼殺隊なら、柱なら、強くなくちゃ。

拾捌→←拾六

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す