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コンクール曲の決め方 ページ9

「あ、お疲れさまです」


ユーフォの練習場所、二年一組に着くと赤葦先輩がユーフォを吹いて待っていた。隣の教室がトロンボーンみたいで、すごく音が聞こえてくる。


「じゃあまず、コンクールの説明から始めるわ」


黒尾先輩はテキパキとメトロノームとか譜面台とかを準備しつつ、座って、と私に促した。赤葦先輩が準備してくれたらしい椅子が3つあるので、その一つにとりあえず座った。


「コンクール曲は、パートリーダーの何人かで集まって決めてある。で、その会議の場で、さっきの及川っていたじゃん?あいつが、『うちの長所はひとりひとりの演奏技術が高いことだ、これを主張しない手はない』って言って、『やまがたふぁんたじぃ〜吹奏楽のための〜』がうちの課題曲になったのね」


はぁ。やまがたふぁんたじぃ自体を聞いたことがないため、いまいち何を言いたいのか分からない。と、赤葦先輩がスマホを見せてくれた。


「これ、もう動画上がってるから聞けるよ。聞いてごらん」







いや待って、え???


「まぁ分かったと思うけど、フルートのソロから始まって、打楽器とコントラバスが目立つんだよ。さて、うちにはコントラバスの名手がいます、誰でしょう?」

「牛島先輩・・・」

「ソーユーコト。で、部活推薦の一年生がコントラバスに入るみたいだしね」

「ああ、あの眼鏡の」

「そそ」


たしかに個々の技術がすぐに分かる曲だ。ひぇ、と戦慄してる私をよそに、赤葦先輩と黒尾先輩は「作曲者が打楽器専門の方ですもんね」「そうね」などと会話している。


「あの」

「ん?」


課題曲はこれ、ということは、自由曲は?

私の疑問を察したのか、赤葦先輩はちょっと遠い目をして、


「自由曲は『アンドレア・シュニエ』。これも個人の技術が重要なんだ。聞く?」

「いえ、あとで家で聞きます」

「ま、とりあえずはコンクールな。それが終わったら10月の文化祭で一時間の演奏がある。その次に12月に毎年やってるクリスマスコンサート。で、2月上旬に定期演奏会。俺らが演奏するのはそのくらい。早川ちゃんが3年になったときも2月まで解放されないからよろしく〜」

「受験のためにも毎日ちゃんと復習したほうが良いよ」

「ひぇ・・・わかりました・・・」



*********

是非曲を一度聞いてみてください、めっちゃ綺麗なんで・・・。

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作者名:リリアーネ | 作成日時:2022年2月6日 18時

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