入学式ってすること無いけど緊張する ページ4
先生が入ってきたので彩花は前を向いてしまった。私は一番後ろの席。そして隣は・・・
いや、でっか。すごく背が高い。黒尾先輩も高かったけど、この子何センチあるのよ。
すごく気になったけれど、先生の説明が始まってしまったので泣く泣く口をつぐむ。
「これから体育館へ向かってください。入学式があります。名前を呼ばれたら、返事をして立ち上がってください。クラス全員を呼んだあとに『座ってください』と指示を出すので、それまでは立っているように」
長々と続くお話を聞き流しているうちに、移動になったらしく。廊下に並んで、体育館に向かう。それにしてもマジで隣の席の男子大きい。
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入学式が終わったので、ひとまず私は部活へ。部活推薦の人は今日から。部活推薦じゃない人は来週の月曜日が生徒会オリエンテーションで、部紹介のあとの仮入部期間を経て、入部、ということになるらしい。
「ねぇ美波、あの教頭先生絶対ヅラだったよね」
「思い出させないで・・・開会の辞とか落ちそうで笑いそうだったんだから・・・」
ふふ、と彩花と話しつつ笑いをこらえる。あの髪は面白すぎた。せめてもう少しフィットする鬘を選んでほしい、マジで、私の腹筋のためにも。
さっさと帰るという彩花にバイバイをして、朝寄った別館の方へ向かう。一人で行くのは迷子になりそうだったりもするけど、さすがにこんな狭い校舎で迷子にはならない。
「早川さん!」
「え」
後ろから呼ばれて、思わず振り返ってからハッとした。これ別の早川さんだったらどうするよ?えって言っちゃったけど、これ違ったら気まずいが過ぎない??
ただ、それが自分だったら無視したことになり申し訳ないので、早川さん、と呼んだ人を探す。
「あー、隣の、」
私の名を呼んだのは2人組の男子高校生だった。一人はさっきの背の高い隣の子。もう一人も背の高いらっきょみたいな髪型した子。
「俺国見英」
「国見くん」
「国見でいいよ」
「オッケー、国見ね」
「俺は金田一勇太郎だ。よろしくな」
「金田一、もしかして事件解決したりする?」
「しねぇよ!」
となっりの席の人間の名前も覚えていない薄情な人間だとバレました。聞けばこの2人も部活推薦なんだそうで。
「3組に部活推薦集まり過ぎでは?」
「それな」
「全員で6人らしいぞ」
そんなことを言いつつ3人で別館に向かうと、そこには同じ部活推薦と思われる人たちがいた。
部活推薦ってキャラが濃いの?→←明るい子に話しかけられてボッチを回避したい
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作者名:リリアーネ | 作成日時:2022年2月6日 18時