《肆》望むは金。 (ページ18)

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『そういえば、しのぶさま。お尋ねしたいことがあるんですけど』

「なんでしょう？」

『……鬼と素手でやりあう人間って、存在し得ると思いますか？』

「頭でも打ちました？？」

冷静かつ冷ややかな返しに、ぐうの音も出ない。私もそう思う。
どうして私の身体は。

「……あ、でも悲鳴嶼さんあたりなら…」

『ヒメジマさん？？』

「岩柱の凄い人です。噂によると鬼を殴り殺したとかしていないとか…」

『ほんとに凄い人ですね！？！？』

えっ、ほんとに？？

鬼を殺す条件、

① 日光に当てる
② 日輪刀で首を切る
③ 藤の毒

④ ヒメジマさんが殴り殺す ←NEW!

ってことなの…！？！？

「あくまで噂ですよ」

『いやいや、そんな噂がたつだけで只者じゃないっていうか…！火のないところに煙は立ちませんよ？！』

「まあ…実際、物凄く強い方です。そんな突飛な噂も信じそうになるぐらいには」

『ひえぇ……』

岩柱の悲鳴嶼行冥さま。

鬼殺隊最強との呼び声高いらしいその人に会えば、また何か変わるだろうか？

「Aさん。

何故鬼と素手でやりあうだなんて発想になったか知りませんが、

……それが出来るほどの腕力を鍛えるより、刀の扱いを極める方がよっぽど楽だと思いますよ？？」

『うぅん、間違いないですね……』

難しいことを考えるのは後だ！

約束通り蝶屋敷に帰ってきたし、とりあえずはご飯！柔軟！走り込み！だよねっ！

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