蜘蛛_ ページ5
先程の川辺から食事処に移動し、敦くんはがつがつと茶漬けを口の中に掻き込んでいる。
彼の目前には積み重なった茶碗の山。
敦くん余程お腹すいてたのかぁ…
一方私は敦くん程ではないが
太宰「へえ、人探しかぁ」
A「はい。ヨコハマの貧民街にいた時に離れ離れになった家族を探しに…この前貧民街を訪ねてもいなかったからどこかに移動してるかもしれないなーと。それで取り敢えず鶴見の方へ行ってみたら敦くんに会いまして…ゲホッ」
太宰「それにしても…よくこんなに食べれるね。
平皿に山盛りの芋けんぴを三皿も…」
A「何でですか?甘いは正義です。
それにこの芋けんぴは仄かな甘さで食べやすいです。」
美味しいです。芋けんぴ。神がかってる…。←
国木田「おい太宰、早く仕事に戻るぞ。
仕事中に『良い川だね』とか云いながら川に飛び込む奴がいるか。おかげで見ろ、予定が大幅に遅れてしまった。」
太宰「国木田くんは予定表が好きだねぇ」
国木田さんが席を立ち『理想』と書かれた書?をバンッ!!って音がかるくらい激しく叩いた
国木田「これは予定ではない!!理想だ!!
我が人生の道標だ。それにこれには
『仕事の相方が自〇嗜癖』とは書いていない!」
A「それは書いていたら、怖いやつだよ。」
太宰「Aちゃんナイスツッコミ♪」
敦「ぬんむいえおむんぐむぐ?」
………え?
国木田「五月蝿い。出費計画の頁にも『俺の金で小僧と小娘が茶漬けと芋けんぴをしこたま食う』とは書いていない」
んん!?
敦「んぐむぬ?」
国木田「だから仕事だ!!
俺と太宰は軍警察の依頼で猛獣退治を!」
太宰「君達なんで会話できてるの?」
A「敦くん、一回飲み込もう?
てか人外語喋れるの?」
太宰「おや、Aちゃんもか…よかった、私だけではなかったのだね。」
A「国木田くんが何で言葉通じてるのか不思議。」
国木田「それより太宰、俺たちは恵まれぬ小僧達に慈悲を垂れる篤志家じゃない。
仕事に戻るぞ。」
敦「そういえばお二人は……何の仕事を?」
太宰「なァに…………探偵さ」
A「……探偵さん?」
国木田「探偵と云っても、猫探しや不定調査ではない。切った張ったの荒事が領分だ。
異能力集団『武装探偵社』を知らんか?」
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作者名:Re-VI@TAN | 作成日時:2018年4月1日 13時