蜘蛛_ ページ4
「着いて来給え敦くん、Aちゃん
何が食べたい?」
敦「はぁ……あの………
茶漬けが食べたいです。」
A「じ、自分は空腹じゃないので大丈夫です」
ぐぅぅぅ…
A「………大丈」
ぐぅぅぅうう……
A「……うっ……」
きっと私の顔は今、熟した桃…下手すれば林檎ぐらいに紅くなっているであろう
恥ずかしすぎて今にも涙が溢れそう…
「無理しなくていいんだよ…?」
敦「あ、あの…もしかして、ずっとお腹すいてたんじゃ…」
A「その………じ、実はあの駄菓子屋のゼリーついさっき買って
明日まで凌ぐつもりで…それ以前2週間くらい何も。えへへ…:」
「そりゃあ…空くだろうね、お腹…。」
敦「……なんで僕にくれたの…?大切な食料だったんだよね!?」
A「…君を見てて過去の私達を思い出したの。何だか少しでも助けてあげたくなって…ね?
気にしなくていいの♪」
Aは微笑み、敦のおでこを軽く突っついた
「それで?Aちゃんは何が食べたいんだい?」
A「私、ですか…?
その…えっと……」
「言いづらいものなのかい?」
A「そういう訳じゃ……えっと
…………芋けんぴ……?」
「ぷっ…餓死寸前の少年少女が茶漬けと芋けんぴを所望か。
いいよ、国木田君に三十杯くらい奢らせよう!」
国木田「俺の金で勝手に太っ腹になるな太宰!」
「「太宰…?」」
あ、被った(笑)
太宰「ああ、私の名だよ。私の名は太宰、
太宰治だ。」
きっとこの瞬間が、
私達にとって大きな鍵となる出会いだったのだと思う
緊張、緊迫、痛覚、恐怖、そして夥しいと思う程の流血
だけど、そのお陰で私は………
また貴方達に会うことが出来た
出会った時は怖かったけどね?
絶対恨んでいるに違いない。
私はあの子達を置いて行ったのだから…
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作者名:Re-VI@TAN | 作成日時:2018年4月1日 13時