205 あの日の夜 ーpastー ページ5
ーカンハヌルsideー
初めて会った時の君は
HN「Aちゃん…だよね?」
とても透明で今にも倒れそうなほど…
「はい!! Aです」
HN「今日からよろしくね?」
「はいっよろしくお願いします」
誰が見てもわかるほどの【空元気】だった。
Aちゃんのお母さんの話もかなり聞いたし調べた
Aちゃんが大泣きして泣き崩れてるのも
胸が痛くなって苦しくなるほど見た
「ハヌルさん!!どうぞ!!」
気遣いまでしてくれる君は今までこうやって
笑って耐えてきたんだろう…
HN「カイロかあ〜ありがとねAちゃん」
「はいっ夜は寒いですからね〜」
そう思って あまり気にしなかった。
撮影が始まってから数日が経って…
〈アクション!!〉
俺とAちゃんが付き合って
家で家族みんなで過ごしてる時に
お父さんから角膜のドナーが
今回も見つからなかった。と連絡が入って
「期待してなかったから大丈夫… うん」
〈どうかしたの?〉
「また今回も見つからなかったみたいで…
ごめんなさい。少しトイレ行ってきます…」
トイレに行って泣き出すシーン
〈きっと見えるようになるわ〉
〈もし見えないとしても
貴方がとても可愛いことは確かよ〉
〈泣かないで…貴方には笑顔がいちばん似合うの〉
撮影初日からAちゃんを
実の娘のように接していた俺のお母さんである
ジョンファさん役の女優さんが抱きしめながらそう言えば
〈…っ…ッッ〉
演技とは思えないほど泣き出すAちゃん
監督〈カット!!いいね〜Aちゃん気合入ってて〉
違う
気合じゃない
調べたよちゃんと…
左眼から涙を零す時は本心だって。
HN「少し休憩お願いします」
そう言ってジョンファさんに抱きしめられたままの
Aちゃんの頭を撫でてあげる。
「ごめ…なさい…ッッ」
Aちゃんに
HN「家族の時の演技が一番辛いのによく頑張ったね
いっぱい泣いていいからね」
そう言えば 声を上げて
泣き出してしまうAちゃん
〈お母さん達は退いてようか〉
無駄に気遣ってくれて2人きりにするジョンファさん
「ごめんなさい…ッ」
HN「出なくなるまで泣いていいよ」
そっと抱きしめた小さな身体は微かに震えていて
今まで笑って耐えてたんだと思うと
俺まで涙が出そうになった
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作者名:Starose x他1人 | 作成日時:2016年10月5日 8時