当たり前だろ？ ページ16
次の日、オレの車の助手席に座るAは、車窓から見えるもの全てに興味津々と云った感じに忙しなくキョロキョロしていた。
昨夜、オレは自分の住む世界を見てみたいと願ったAの願いを叶える為に桜田の許へと向かった。
もちろん、Aの外出許可をもらう為に。
強制執行したって構わないなだけど、これでAの身辺強化なんかされた日にゃ、アメリカに向かう時に面倒になるから……
オレはちゃんと手順を踏もうと考えたんだ。
もちろん、答えは……
「何を考えてるんですか！？ 最初に云っておいたでしょう！ 許可なんて出来るわけない！！」
だった。
だが、こう来ることは想定内。
激昂している桜田に、努めてオレは冷静に……
「そちらの研究員の“至らない行動”のせいで、Aがどれだけ塞ぎこんでいるかご存知ですか？」
と、イヤミよろしくAが襲われた事件の事を持ち出した。
瞬間、桜田の表情が曇る。
オレは畳み掛けるように言葉を続けた。
「今回だけで結構です。1度だけ外出の許可を下さい。Aの気分転換の為にも……」
「……分かりました。ただし！ 今回1度だけです。次はありません」
「ありがとうございます。あ、外出は一泊でお願いしますね？」
「はぁ！？」
しれっとそう云ったオレに、桜田は目を見開いた。
その破顔の様に、オレは笑いを堪えるのに必死だった。
「少し遠出をしようと思ってますので」
「そ、そんなこと……！」
「あぁ、心配しないで下さい。ちゃんと戻ってきますよ。ちゃんと、ね」
“今はね”とは云わず、オレはニッコリと微笑んでそう云った。
桜田は開いた口が塞がらないの状態のようだった……
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悠貴 綾(プロフ) - ｻﾏﾕｶさん» ｻﾏﾕｶさん☆コメントありがとうございますm(_ _)m 作家冥利に尽きるお褒めの言葉、とっても嬉しいです☆作品も気に入って頂けて光栄です。プロだなんて、とんでもございません（汗）ただの妄想好きなド素人でございますm(_ _)m (2015年8月12日 12時) (
レス) id: d0cde9af9a (このIDを非表示/違反報告)
ｻﾏﾕｶ(プロフ) - 人物が平面の世界いから飛び出して来ます 物凄く好きな作品です プロですか？ (2015年8月11日 5時) (携帯から) (レス) id: ed0ecec96d (このIDを非表示/違反報告)
ｻﾏﾕｶ(プロフ) - 構成がしっかりしていて (2015年8月11日 5時) (携帯から) (レス) id: ed0ecec96d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃゆう(プロフ) - 綾さま、有難うございます。(^-^)お待ちしていますね。 (2015年7月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 479ac2321d (このIDを非表示/違反報告)
悠貴 綾(プロフ) - ちゃゆうさん» ちゃゆうさん☆いえいえ、私なんてまだまだですよ(^_^;) あ、これからコミューの方へご連絡しますねm(_ _)m (2015年7月7日 20時) (レス) id: d0cde9af9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠貴 綾
| 作成日時：2015年6月27日 0時
