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次の日。
１時間目が自己紹介で、最初に先生だった。
神奈川県出身。中学高校と北海道で大学のタイミングで東京に来た。
学生時代は野球部でここでも野球部の顧問をする。
お母さんが作る春巻きが一番好きで、あだ名はいしりょ。
“他の先生に怒られない程度にあだ名で呼んで。”この言葉で先生の自己紹介は終わった。
分かった。この先生、中川と同じくらい、もしかしたらそれ以上陽キャだ。
真逆なタイプ。少しだけ、苦手かもしれない。
１年間、どうやって接していこう。
それしか浮かばなくって自分のことなんか考えられていなかった。
結局自分の自己紹介は
「田嶋大樹です。割と料理が好きです。よろしくお願いします。」
という至ってシンプルな数秒で終わった。
こんな感じで学活が終わって、全校集会、学年集会も終わって給食も食べた昼休み。
「田嶋くん、ちょっといい？」
先生に呼ばれて学習室について行った。
「えっと、学級委員立候補してくれたの、田嶋くんだけだったから頼みたいんだ。」
「僕でよければ、はい。」
「ありがとう！立候補出てくれなかったらどうしようかと思ってたんだよね。」
石川先生はサラッサラの髪をかきあげてこう言った。
「１年間よろしくね。あ、とりあえず前期か。」
「よろしくお願いします。」
「やっぱ学級委員って大変だと思うし直接挨拶しておきたかったんだ。」
少しだけ、驚いた。今まで学級委員やってきたけどこんなことを言う先生は初めてだった。
この先生、第一印象より遥にいい人かも。
そう感じた。
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作者名：アメトリン | 作者ホームページ：http://ametorin.18
作成日時：2024年3月28日 17時
