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教室に戻る途中、クラス女子が「めっちゃイケメン！」って騒いでて余計心配になる。
まあでも平和に過ごせたらそれでいい。担任はそこまで関係ない。
「えー、担任の石川です。詳しい自己紹介は明日やりましょう。今日はもう帰る準備を始めましょう。」
後ろに鞄を取りに行くと中川が話しかけてきた。
「石川先生めっちゃ格好良くない？声もいいし。」
「まあ、爽やかよね。」
中川もこう言ってるなら女子からは相当人気になるなと苦笑した。
その後プリントの配布とか連絡とかがあって帰り学活が終わった。
挨拶が終わり、下駄箱に向かう。
「一緒に帰ろ。」
なんて当たり前のように中川は隣にいるし２人で帰路に着く。
「中川は明日の自己紹介なんて言うの？」
「え？まあ周りに合わせて趣味とかじゃない？」
「いつも通りでいいか。」
「自己紹介苦手すぎるんだよ。いつもよろしくお願いしますしか言わないじゃん。」
所謂陽キャの中川は友達も多い。僕は人見知りだし、大人数でいるのが苦手だから友達は作っていない。
中川とは趣味も性格も好みも真逆だけど入学式の日に話しかけてくれてからいつも一緒にいる気がする。
その後もなんか色々話して僕の家に着いた。中川の家はもう少し先のところにある。
「じゃあ、また明日。」
「おう！」
二階建ての４LDK。共働きの両親と小学生の弟と自分の４人家族。
どこにでもある家庭で割と自由に伸び伸びと育ってきた。玄関を開けると弟はもう帰っていた。
「おかえり！お腹空いた！」
「ただいま。着替えてくるから机片付けてて？」
「うん！」
２階に上がり自室に入る。ネクタイを緩めると一息つけた気がした。
スマホを見るともうクラスLINEが作られていた。
制服から部屋着のパーカーとジャージに着替え、ハンガーに制服をかける。
１階に降り、２人分の冷凍うどんと昨夜のカレーを温める。
カレーは２日目が美味しいというが自分自身、あまり違いは分からない。
昼食を食べ、弟がゲームをしてるのを見ながら食器を洗う。
弟の姿を横目に見ながら上へ行く。
学校の鞄からファイルを出すと、一枚の紙が目に入った。
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作者名：アメトリン | 作者ホームページ：http://ametorin.18
作成日時：2024年3月28日 17時
