選択肢なんて、いくらでも。【ナカノヒトゲノム】part2

▽91.発案！改造計画 ページ46

「完成……完成かにゃ!?」

「はい……！これで完成です！」


おー！という歓声と拍手が響く。
あの後ひと悶着あったけどなんとかその場を収め、数時間かけてまた作業を続行した。

私も出禁解除してもらったけどなるべく見ないようにと掃除係をしてましたはい。大変だった色々と。


「Aさん！完成しました！」

「ありがとうねヒミコちゃん。あとごめんね巻き込んじゃって。忍霧さんも……」

「自室から引きずり出された時は驚いたが大丈夫だ。むしろいい気分転換になった」

「引き……あ、ありがとうございます」

「Aさんこれね、縫ったのが女性三人でデザインは全員で考えたんです。ほらこれです」


そう言ってアカツキ君は、大きめのリボンが印象的の深みのある赤色のヘアバンドを手渡した。

丁度頭の中心にくるリボンの端には小さなひし形が縦並びになっていてギサギサにも見えるマークが刺繍されていて個性的。


「このひし形マークを提案したのは俺です。普通のリボンのままだとシンプルかもという声が出たので」

「あんた最初パンダにしましょうって言ってたわよね。なに良いところだけ抜粋してんのよ」

「そしてこのワインレッドはアンヤ君が提案してくれました！元は普通の赤色だったんですけど深みがあるほうがいいって」

「へぇく、駆堂が」

「んだよ文句あんのか。目に余ったんだよただ赤いだけの色が」

「で、リボンの形を指定したのはカイコクさんです」

「えなにそれ」

「Aちゃん、派手すぎんのは嫌っつってたからすげェ盛り上がった大きい形にしようとしてた誰かさんを止めたってことでぇ」

「す、すまなかった」

「忍霧さん!?」


どうやら忍霧さんまでハイになってるみたいだ。無念。

▽92.発案！改造計画→←▽90.発案！改造計画

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す