#105 ゾムという男 ページ6
刀を鞘に戻せば、ゾムも大人しくナイフをしまった。
zm「侵入者やと思ったわ、こんなとこで何してたん？」
『え、星空見てた。あっちの政府じゃ中々見れないからね』
なんて言えば、興味ありげに時の政府の事について聞いてくるゾム。特に断る理由も無く、私はそれに答えていく。
zm「俺と大先生に初めて会った時、A"現世？"って言ったやろ？ちゅうことは、いつもは現世におらんの？」
良くそんな事覚えてるな、なんて思いながら質問に答える。
『そうだね、時の政府は現世じゃない他の場所にあるよ。一般人が来れないような特殊な場所ね。てか関係者以外に知られたら大変だからね』
zm「へー……まぁ、確かにそうせなあかんよな。てか、俺らにこういう事喋ってもうてるけど、平気なん？歴史改変とかどうたらって言うてたけど」
『あー、その辺ねぇ……』
確かに、普通歴史に関わる人物と関わってしまうと、高確率で歴史が変わる。でも、この場合は……
『遡行軍関わってるし、ワンチャン大丈夫……かな』
少々、いやかなり不安ではあるがまぁどうにかなるだろう。と言うよりどうにかする。
その後も、ゾムの質問攻めは続いた。
結局、ベッドに入ったのは夜中の4時だった。
数時間前までは眠れなくて嘆いていたのに、今度はあっさり眠れた。
───────────────
『う……眩し……』
カーテンの隙間から差し込む光が眩しくて、薄らと目を開けた。ぐーっと手を伸ばしてカーテンを勢い良く閉め、再び眠る姿勢になる。
「あ、もっかい寝るん？」
『うっ……さ、コウ……』
……ん？？いや、この声コウじゃなくね？？
眠る寸前の脳でも、それだけは分かった。途端に頭が冴え、パチッと目を開けた。その瞬間、ベッドの脇にいる声の主がビクッと肩を揺らした。
「うおっ、ビックリさせんなや……」
『……ぞ、ぞぞぞぞ、ゾム』
そう言えばニッカリと笑ったゾム。お前は何故この部屋にいる？
『おい、不法侵入だ。出てけ。てか何時から居た』
zm「ここ俺達の城やから不法侵入やないもーん。何時から、って今さっき」
おいおい……まだ7時じゃんか。寝させろ。
『早く出てけ……』
zm「え〜〜嫌や」
一向に出て行かないゾムが鬱陶しくなり、枕下にある結界札を投げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れおるる(プロフ) - ふわなさん» ふわなさん、コメントありがとうございます。少しリアルの方で忙しく、中々更新ができず……ご期待に応え、早めに更新してきます…！ (2022年3月13日 2時) (
レス) @page22 id: 38e5376390 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - 初めまして、この作品はもう更新されないのでしょうか…続き楽しみにしております (2022年3月12日 11時) (レス) @page22 id: 8ac62536a2 (このIDを非表示/違反報告)
れおるる(プロフ) - Hiroさん» 初コメありがとうございます。ただいまです……；；長らくお待たせ致しました。沢山お休みした分、取り戻していきたいと思います！ (2021年12月18日 3時) (レス) @page19 id: 38e5376390 (このIDを非表示/違反報告)
Hiro(プロフ) - おかえりなさい！そして更新ありがとうございます｡楽しみに待っておりました｡頑張ってください！(そして初コメ失礼します) (2021年12月17日 21時) (レス) @page19 id: 86439a7187 (このIDを非表示/違反報告)
れおるる(プロフ) - 海石榴《ツバキ》さん» コメント頂いて自分も荒ぶりました。ご期待に添えられるよう頑張ります！ (2020年3月19日 1時) (レス) id: 38e5376390 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：774 | 作成日時：2019年12月2日 1時
