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少女は、何とか気づかれないように、

ゆっくり音を立てずに歩いたつもりだったが、

他のヒルチャールよりも大きい、斧を持ったやつに見つかってしまった


頑張って早く走ったつもりだったが、

体格差があり、すぐに追いつかれてしまった


ヒルチャールが斧を持ち上げた瞬間、


少女は 終わった... と思い、目をつぶった

しかし、風が吹いたと同時に、ヒルチャールの悲鳴が聞こえた


目を開けた先には、少女がいつも窓越しに見ていた、

あの少年に似ている人がいた_



「怪我はないか」

『あっ、はい』


キャンバスを抱えた絵の具まみれのその姿は

誰が見ても正真正銘の画家だった


「画家か...((ボソッ…」

「お前、なんの絵を描くつもりだ」


何故か彼の言い方は少し強かったが、怒っているわけでは無さそうだ

少女は、


『天衡山から見える、夕焼けを...』

と、少し脅えたように答えた

・→←空を描く、はずだった



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作者名:てる。 | 作成日時:2023年4月24日 18時

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