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その後のお話も
亜嵐くんはうんうんって
たくさんたくさん、
リーダーの包容力というヤツで聞いてくれる。
『亜嵐くんすきー』
亜「えー、玲於大丈夫ー?」
『しらなーい』
亜「えぇ……あとから怒られるの俺なんだからね」
ちょっとだけトーンがさがって
電話の奥から、しゅんってのが伝わる
『おこられないよー……ありゃ』
なに!?って電話の奥から、
すごくすごく焦った声が聞こえて。
……ごめんなさい、亜嵐くん
私の目の前にいるのは、
ドス黒い顔をした、玲於ちゃん
『……はは、…………美白のお肌が、どす黒く見え……る……』
ガチガチな口角を上げて
玲於ちゃんの顔を見あげたら
玲「……続けたら?」
何回かしか聞いたことない、
いつもの赤ちゃんみたいな喋り方、声じゃなくて
男らしいっていうか……なんて、いうか
心が震える声がした。
『……もしもし……』
亜「ねえ、玲於にバレたんでしょ、バカ」
『ごめんなさいぃ……』
ちらりと玲於ちゃんの方を見れば
呆れたような、拗ねたような顔。
口パクで、馬鹿女って言った。
『……馬鹿女……』
亜「んぁ?なに??」
『亜嵐くん、また電話するね』
亜「今そんなこと言うの?馬鹿なの?」
グチグチ言う亜嵐くんとの通話を切って
いつの間にか私の後ろに回って
私のお腹に手を回して、ガッチリ足で私を包む
玲於ちゃんのほうに、顔を向けた。
『…………れおちゃんも、悪いんだからね?』
玲於ちゃんの眉毛が、ぴくっと動いた。
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作者名:ぱぴこ | 作成日時:2017年9月26日 16時