１１話。 過去編 M side ページ12
入学式。
俺は君と出会った。
黒のストレートの髪。赤色の綺麗な瞳。
俺は君に一目惚れした。
俺にとって新しい教室。誰も知らない同じクラスのひと。
ほかの人は既に友達という輪を作っていて、俺は出遅れたと思った。
その時ふと、目に映ったのはさっき一目惚れした彼女。
声をかけてみればびく、と肩を震わせてこっちを見てくれる。
「そんなに怖がらないで！？
初めまして！藤村衛です！！」
そう自己紹介すると彼女はおずおずと口を開いてくれる。
『えっ、と…須貝、Aです…』
「よかったら友達になろうよ！同じクラスだし、俺の友達第一号！！」
そう言って彼女に手を差し出した。
彼女は少し驚いた顔をしたけれど、ゆっくりと俺の手を握ってくれて。
『うん…、よろしくね、藤村くん！』
「よろしく、須貝さん！！」
そのあとすぐ。
俺と須貝さんはクラスメイトに囲まれて、気付けばみんなが友達になっていた。
それから暫く。
俺はクラスの数人にピアノを披露した。合唱コンクールのためのピアノ。
ピアノを披露して彼女を見れば、彼女は顔を赤くさせて俺を見てた。
不思議と俺の心臓がバクバクと音をたてた。
月日は流れて高校二年。
施設の子たちのこともあった俺は帰宅部にいて、授業が終われば寄り道もせず真っ直ぐ施設に帰ってきてた。
だから友達と遊ぶだとか、友達を呼ぶだとかそんなことは全くしなかった。
夏休み。
施設の先生が風邪を引いた。朝からすごく怠そうにして布団に入り込んでいた先生。
料理も出来ずみんなの世話しか出来ない俺。誰か頼れる人いないかな、そう思って連絡先をスクロールしていけば、彼女の名前。
彼女に来て欲しいと頼んだ。
その時俺は内心ドキドキしていた。
初めて自分が住んでる施設に人を呼んだんだ。それが一目惚れした相手。
小さい子と触れ合う彼女。みんなに見せる笑顔がとても綺麗だった。
そして料理をする彼女のエプロン姿。
「…………ッ、ちょっと…、やばい…」
そう呟いたのはみんなのはしゃぐ声で静かに消えていった。
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aria(プロフ) - お久しぶりです！20歳、おめでとうございます！更新…楽しみです((がんばってください！ (2018年11月25日 8時) (
レス) id: 95462b63d7 (このIDを非表示/違反報告)
鶴宮。(プロフ) - 更新お待ちしております。菜月様のおかげで衛くんが好きになりました！ありがとうございます！ずっと応援しています(*´∇｀*) (2018年9月19日 23時) (レス) id: 879806e61a (このIDを非表示/違反報告)
ユリ - はじめまして。私もガシャ引きました。10連引いたんですけどショタが一体も出ませんでした(;´д｀)友達はショタ出たらしく・・・。これからも頑張ってください。 (2018年4月2日 21時) (レス) id: 74019e0afd (このIDを非表示/違反報告)
支葵美乃 - 「藤村衛の妹は八重樫剣介に恋した模様」から、読ませていただいています！今回もとても面白かったです！更新、頑張って下さい！楽しみにしています！！ (2018年3月2日 10時) (レス) id: bb4480dc04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜月 | 作成日時：2018年2月27日 13時
