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「そういえば、」
中島「ん?」
「裕翔くん、彼女いるんですか?」
中島「っはは、急だなぁ笑」
私的に、パンに始まりパンに終わる一日をすごしてるイメージだから彼女がいるかふと気になった。
中島「まぁ、彼女はいないかな、」
「へぇ、そうなんだ」
中島「え、何その、そりゃそうだよなぁみたいな反応!」
馬鹿にしてる〜!って、ほっぺを膨らませて怒る。
裕翔くん、お顔綺麗だし、彼女、居そうなのに。なんて思ったのは秘密。
…というか、彼女 “は”って言ったけど。
「あ…」
中島「あぁ、気付いた?」
「まさか、いやそんなまさか…」
中島「何その言い方、笑 俺の方が上だったね?」
そう言って、ササッと左手だけを水で流してポケットから取り出したのは、紛れもなく、結婚指輪。
中島「俺、結婚してるよ、」
「うわぁ…ここ最近で1番の衝撃」
中島「え〜何それ!めっちゃ失礼!」
「ごめんなさい、笑」
中島「まぁ、隠してたからびっくりされても仕方ないね、」
「なんで隠してたんですか…」
パンを作る時は、指輪を外していてもおかしくない。けど、働き始めてもうすぐ半年なのに、奥さんをいる気配を一切見せないのは…なんか、おかしい。
中島「んーまぁ、隠してたわけじゃないんだけどね、」
「奥さん、ここで働けばいいのに、」
中島「んーん、ウチのやつ、結構バリバリのキャリアウーマンって感じだから、パン屋なんて!って言われると思うな」
「へぇ…笑」
可愛い後輩くんとしてみていた裕翔くんから、「ウチのやつ」なんてワードが飛び出して、何だかびっくり。
裕翔くん、ちゃんと旦那さんなんだ…
中島「2人とも仕事人間だから大変よ?」
「そうですよね、裕翔くん、ずっとパン作ってるし、」
中島「あっちもずっと仕事してるしね、… まぁ、そんな感じの関係性が1番長続きするのかも」
なんか、勉強になる … 、そして 、なんか 、焦る。
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作者名:莉音 | 作成日時:2019年1月9日 11時