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「ただいま 、」
有岡「おかえり … ってうお、どうしたんだよその顔」
「…忘れられてた」
有岡「え?」
「慧に…会ったの、」
有岡「っ…、」
大貴は何も言わずに抱きしめてくれた。ごめん。そう言いながら私のことを抱きしめた。
「なんで大貴が謝るの…」
有岡「… 、ごめん」
「神様って見てるんだね、」
有岡「え?」
「私があんなことしたから… 、慧のことあんなに追い詰めたから、」
バチが当たったんだと思った。これまで私が慧にしてきたことは、そう簡単に許されることじゃない。
私は慧に忘れられるべき存在だったんだ。
慧はきっと、私のことを思い出さない方が幸せだから。
「やっぱり、結婚するの、やめよう。」
有岡「…は?」
「だって … 、私が幸せになるなんて、そんなの許されない」
有岡「… 嫌だよ、そんなの、」
「でも、」
有岡「いのちゃんの願いでも、あるんだから。俺はAと、幸せにならなきゃダメなんだよ。」
「え?」
大貴は、私を抱きしめる腕を緩めた。
有岡「記憶がなくなる前、あいつに言われたんだよ、」
「え…?」
_____________
伊野尾「Aを幸せにしてやってね」
多分、電話の向こうのいのちゃんは、泣いてたと思う。
飛び降りて病院に運ばれたと知ったのは、その1週間後のことだった。
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作者名:莉音 | 作成日時:2019年1月9日 11時