凸凹サマー《Sano Reo》2

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玲｢おそい｣

『ごめん、』

玲｢でも俺のために走ったなら許す｣









自然に繋がれる右手。

玲於の手、あったかくてふわふわしてて

……チビだけど









『どこいくのー？』



玲｢うーん｣






うーんとは言いながらも

ずんずん歩く玲於。






黙ってついていくことにした。









玲｢よしっ｣



『……え？』








着いたのは、見慣れた公園

小さな子供たちがキャッキャ遊んでる。








『……なんで公園？』


玲｢まぁまぁそんな焦らない焦らない｣






嬉しそうにリュックを開けたと思ったら

出てきたのは、サッカーボール。









『……サッカー？』


玲｢サッカー｣


『やるの？』


玲｢うん｣









馬鹿じゃないのって言おうと思ったけど

嬉しそうな玲於に何も言えない自分がいて

最近感じる、自分の玲於への甘さ。









『私できないよ』


玲｢いいのいいのー｣





コロン、と転がってきたボールを

玲於のほうに蹴ろうとしたのに

変な方向に飛んでいった。




そんなボールもちゃんと取りに行ってくれて


なんだかボールが

私たちの赤い糸、みたいだな


なんて、気持ち悪いけど思ったりもして。









玲｢へたっぴ｣


『玲於が上手いだけ』








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