凸凹サマー《Sano Reo》2

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玲｢そろそろ怒られちゃうかな｣


『……かも。笑』


玲｢いこっか。｣









玲於は、私の手を繋ごうとしたけど

ポッケの中に突っ込んでしまって。









……玲於に触れてないと、寂しくて凍えそうで


手、繋ぎたい……

だけどそんなワガママ言わない。







玲於が、頑張ってくれたのを水の泡に、したくないもん









『玲於、ありがとう』



玲｢んーん。これ以上侵入したら太郎先輩にやられそうだからいくわ｣



『え、誰？笑』


玲｢あ、あそう先輩？｣


『亜嵐ね！亜嵐先輩！』


玲｢あ、そそそ。亜嵐先輩。｣









また、少しの沈黙。

もう周りは、風の音しかしないほど静か。









玲｢……また会えるかな｣



『会うよ、絶対に』



玲｢明日は何すんの？｣



『明日は、……なんだろう。』



玲｢なにそれ笑｣



『電話とか、沢山しよう？』



玲｢……うん。｣



『そんな悲しい顔しないでよー、……』



玲｢お前こそ｣









『……またね。』


玲｢また。｣









玲於は、私の頬を包んで

じっと、私の顔を見て、帰っていく。









『……振り返れ、振り返れ、振り返れ……っ』









私の願いは届かずに、

玲於は一回も振り返らずに、

自分のコテージへ戻っていった。









でもね、悲しくなんかないんだ。








……まだ私、ドキドキしてるの。









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