凸凹サマー《Sano Reo》2

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玲『よし、行くよ？』




『はーいっ！』









2人で、距離を近づけて

線香花火を持って、笑って。








玲於は、自分のに火をつけたあとに

私のに、火をつけた









ぷくぅ、と広がる花火。

小さな火花は、まるで私達を応援してるみたいで






『……かわいい、っ』



玲｢あー、確かに。｣









そして、沈黙の時間。

……もし玲於が勝ったら？

私は、みんなを裏切ることになる。





……もし、私が勝ったら？

玲於はもう、私を好きじゃなくなるかも。








でも、マネージャーをやり終えるまで

そう、期間を引き伸ばしたのは、私。








どうしたらいいか分かんなくて。

……どうせならこのまま時が止まって

この花火だって私たちの前で咲き続けてくれたらいいのに









玲｢……あぁぁ……っ！！！！！！｣




『……！？』









先に落としたのは、玲於。






玲｢あーぁ。お預けかぁ。｣






……皆を裏切らずに済んだけれど

玲於はもう私の事好きじゃなくなるかも。









玲｢あー！もう。そんな泣きそうな顔すんなって！｣








……そんな顔してたのかな、私。







『……っ！』






不意に、玲於の香りに包まれる。









玲｢俺は、どんだけでも待つから。Aがどれだけチーム想いなのかも、俺、分かってるつもり。ね、全力でチームのマネージャーして、もういいなって思ったら、俺のとこきてよ。｣







『……ありがと、う、っ』







背中をトントン、してくれるのが心地よくて

私の鼓動と玲於の鼓動の速さは増すばかり。








玲｢超A、ドキドキしてるね｣



『玲於だって 』



玲｢俺は、あのー、うん。全神経研ぎ澄ませたからさ｣


『ふふ、意味わかんない』









___知ってるよ、玲於


玲於はわざと、線香花火を揺らして

落としてくれたの。




私のことを想って……だよね。




そんな男らしい玲於に

惚れ浸らないわけにはいかなくて




心が好き好き言って、うるさい。









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