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17. オンナノコ ページ17






「…あ」


Aが足を止めたのはファンシーショップのぬいぐるみ売り場の前。


「見るか?」

「いい?」

「勿論」


俺に確認をし許可が降りれば嬉しそうにその場へと向かう。
俺の手は確りと握りながら。


そういうところが可愛いんだよなと思いながらAと一緒にぬいぐるみを見るが全くもってその良さが分からない。

分からない、けど。


(__真剣に見つめてるの、かわいいな)


ぬいぐるみと睨めっこしながらあれこれ見てるAが可愛い。

そんな姿を見ていられるだけで役得ってもんだ。


可愛い姿は俺だけが知っていればいい。俺以外にはどうか見せないで欲しい。


「……あ、」

「ん?」

「見てこれ、玲王みたい。」


そう言って見せてきたのは、ライオンのお座りしているぬいぐるみ。よく見たらその頭には王冠が乗っていて、真ん中に着いているビジュー…いやこれラインストーンか?が、紫色だった。



「わ……」

「これ、買ってくる」


俺との手を離しそいつをぎゅっと抱き締めて笑いながら言う。


だから、そういうところがズリィんだよ



「……俺が払う」

「え、いやでも」

「いいから払わせろ!」

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作者名:刹那 | 作成日時:2022年12月27日 15時

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