ザンビ

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「はいおかえり〜。ゆっくり休めよ」






それから学園に着いたのは翌朝のことだった。その日はもちろん授業なんて無くて寮でゆっくりと疲れた心と体をリラックスさせるだけ。






だがベッドに寝転がっても俺の心は中々落ち着かなかった。どうしてもあの村のことが気がかりだったのだ。









そう、山下さんの言っていたザンビ村。




検索してみると一つ手掛かりになるような動画が出てきた。






「残美…信仰、」





それは白い服を着た村の住人達がナニカを封じ込める様な儀式を行っている様子を撮影してるものだった。



しかし随分と時が経ったのであろう、



映像の乱れや雑音も酷く、正確な情報を手に入れることは非常に困難だったので俺はすぐに動画を閉じた。









ー









ｶﾞﾁｬ








洗面所のドアを開けると馴染み深い先客がいた。柄にもなくその短髪を櫛でとかしている。







「ふふ、珍しいな。片付け終わったん？
めっちゃ大変やったなぁ。」









愛想のいい彼からなんの返事も帰ってこないなんてまた珍しくてチラリ、と優太の方を見てみるとぼーっと虚ろな目をしていた。









「…優太？」









バサッと排水溝に落ちたのは尋常ではない量の髪の毛。









何度も何度も櫛で頭を撫でる度に排水溝にはそれが溜まっていく。
抜け毛凄いな、なんていつもみたいにいじれるほどの面白い状況では無いことは流石に俺にも分かった。









「…おいお前、」

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