12: 花鬼の少女 ページ14
だが、実のところを言うと…
花鬼雪の行方が分からなくなる以前から、産屋敷は、花鬼Aの名を知らずとも、その存在を知っていた
何故ならば、雪が��妹��の話と��花憑き��の話をよく口にしていたからである
故に、Aに会った時、すぐにこの少女が雪の話に出てくる��妹��である事が予測できた
そして、少女は花鬼 雪に聞いていた通りの子であった
自分より他人を優先し、
誰かの為に涙を流し、
一族を背負えるような深い器を持つ、
真っ直ぐで優しい子
そんな少女が紡ぐ言葉に…思った通り、槇寿郎は瞳を揺らした
その姿を見て産屋敷は安堵したのだ
産屋敷「…。(まだ、揺り動かせる心が槇寿郎にはある。ならば、彼はきっと立ち直れる筈だろう)」
そして、徐々に重くなる沈黙の中、産屋敷はAを見る
目が会えば、この重い空気に戸惑いの色を見せていた
そんな少女に産屋敷は優しく笑いかける
産屋敷「A。君はどうかな？」
A「…私は、」
少女はちらりと槇寿郎を見る
A「槇寿郎さま」
槇寿郎「…！！」
A「槇寿郎さまは、兄と会った事はあるのでしょうか？」
槇寿郎「…あぁ。奴はよく俺の家を訪ねてきたからな」
雪を思い出すように、槇寿郎は眉を寄せた
しつこい、男だった
花憑きの呪いを知らないか、とか
それについて残された文献はないか、とか
しつこく聞き回っては、気付くと勝手に家に上がり込んでいた
…他人の懐に潜り込むのが上手い奴だ
だから俺も絆され、家に上がる事を怒れなくなってしまった
加え、息子の杏寿郎や千寿郎も奴にはよく懐いており、奴と共に食事や鍛錬をしていたな
まったく迷惑を考えみない男だった
ボソボソと兄のことを不機嫌そうに話す彼に、少女はこの場で初めて見せる暖かい笑みを向けた
A「そうですか、兄が…」
ふふ、と柔らかい笑みを見せた少女は再び産屋敷を見る
A「産屋敷さま。私も、槇寿郎さまの元で学びとうございます」
槇寿郎「なっ！」
産屋敷「それは良かった」
少女に指名され、腹を立てる槇寿郎とそれを笑って流すAをみて、産屋敷はホッと息をする
この子であれば、身動きが取れずうずくまる槇寿郎をどうにか良い方向に導いてくれる
そして少女の心に空いた傷も、槇寿郎ら、煉獄家で埋めることが出来ればと思う
お互いがお互いに強い影響を与え、どうか、2人が良き方に歩めるように
産屋敷「では、槇寿郎。こうしよう」
産屋敷はにっこりと槇寿郎を見た
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どんどこどん - 更新いつまでも待ってます！！！ (2020年8月7日 10時) (
レス) id: 8ee3db5ff1 (このIDを非表示/違反報告)
食パン - 更新待ってました！もう、ほんとにこの作品が大好きです！これからも応援してます！無理せず更新頑張ってください！！ (2019年12月28日 18時) (レス) id: 439ab59d20 (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - 名無しのこけしさん» 自分で見てびっくりしました！富岡義勇…別人やないかい！！って凄く突っ込みました！ご指摘ありがとうございました！！名前、本当に大事なので指摘はありがたいです！ (2019年12月25日 19時) (レス) id: 254ba8fe0f (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - 魔鬼さん» 初めて鬼滅の刃を見た方にも分かりやすいような名前表記、または呼びで書いてます！読者様全員が下の名前を知っているとも限らないので、そう表記させて頂いています！つまりは、読みやすいように変えてます！ (2019年12月25日 19時) (レス) id: 254ba8fe0f (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - れもねーどさん» 遅くなりました！錆兎は、氷柱の継子という立場でぶっ込んでいます！男なら！！水から氷の呼吸も使えるかな！？と勝手な思いで設定ぶっ込んでます！ (2019年12月25日 19時) (レス) id: 254ba8fe0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2019年5月19日 2時
