生徒会長始めました(雑用係) (ページ28)

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稜雅くんは2人の意見をちゃんと聞き、お互いのいい所を取り入れて上手い具合に調整していた

5『まぁ、それなら？別にいいかな』

3『またまた素直じゃないんだから祐基は』

5『うるさい！別にいいでしょ！！』

3『はいはい。拓弥は？これでいい？』

4『うん。上手い具合にまとめてくれてありがとう』

3『いいえ～じゃあ後は海を待ちますか』

あんなにもお互いの主張を譲らなかった2人があっさり納得し、しかも出来上がったステージの設計図は素敵なものだった

海くんから遅くなるから先帰っていいよというメッセージが数分後届き、ステージ班の3人は帰っていった

私は、プリントを海くんに見せなくてはいけないので待っている

稜雅くんは…また帰らずゲームしてる

私は生徒会室の書類を整理をしながらさっきの稜雅くんを思い出していた

「うん。やっぱり稜雅くんはかっこいいよ」

ぽそりと思ったことを口に出す

3『はい？なにいってるんですか？」

「だって、さらりとパソコンで書類作ってくれるし」

3『いやそれは、少しパソコンが得意なだけで…』

「ステージの設計図だって、2人の意見をちゃんと聞いてまとめてくれるし」

3『それもただ、俺が早くゲームしたかっただけで…』

「やっぱり無理やり恋を知ろうとしなくても、稜雅くんは十分魅力的だから大丈夫だよ！」

笑顔で振り返りそう言うと

3『そんなこと言ってくれるのA先輩だけですよ…』

「他の人は照れて言えないだけじゃない？」

3『いやいやいや…』

「魅力がなきゃデート申し込んでくる人いないと思うけど？」

この校則を開始してからある程度時間が経ったが稜雅くんに申し込む人は後を絶たない

「自分に自信が持てるようになれば目も合わせられるようになるかな？」

3『自分に自信を持つ…』

きっと稜雅くんに足りないのは自分を好きになって、自信を持つこと

それってきっと難しいけれど大切なことだと思う

「文化祭の間、稜雅くんのいい所たくさん見つけて、たくさん言うから少しずつ自分を好きになって自信持とう！！」

こんぐらいしか私には出来ないけど、変わろうとしている稜雅くんになにかしてあげたい

3『お願いします』

少しスッキリしたかのような顔をしている稜雅くんとその後たくさんお話して海くんを待った

海くんは結局生徒会室には戻ってこなかったけど