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「……好きだ…、俺と付き合ってくれませんか。」


「………ごめん、なさい。」



 

昔から断ることしかできない告白。
私、怖いんだ。



普通、誰かに好かれることってとっても嬉しいはず。
でも、私は相手の期待に応えられないからこそ


相手を苦しめてしまうんじゃないかって………





真美「お帰り。…………あぁ〜、そんなに落ち込んだ顔しないのっ!

  Aに好きになってもらえない奴らが悪いんだから(笑)」
 


「……うん。」




真美はいっつもそう微笑んでくれる。
そうなんだけどね、、




また心の重りを一つ、重ねて思い足取りを
購買に向けて動かす。



 

「………う〜ん、………パンっ、…………とれない。」



久しぶりの購買だし、周りの皆が
ぎゅうぎゅう詰めで手が届かない。



最高まで手を伸ばしたとき、誰かにすっと
私の欲しかったパンを取られてしまった。



 
「………私のパン〜っ!」


「………ほらよっ。」




「……うぉっ!」




後ろから声をかけられて振り向くと
私が欲しかったパンを私に投げて来る。



見事キャッチ。




………その相手は…




「………拓弥先輩…。」


拓弥「何。」




朝みたいな怖い顔はしてないけど
無表情な拓弥先輩はやっぱり


変なオーラを纏ってる。



「…とってくれて、ありがとうございますっ。」


拓弥「別に、俺が食べたくて取っただけなんだけど。」



え?


どーいう事?




当たり前のようにフンッとした態度で
ただただ無で見つめて来る。



拓弥「取って食べようと思ったら、百瀬が“私のパン”とか意味わかんない
  こと言ってるから、しょうがなく渡してあげた。それだけ。」



 
「………あ、そうなんですか。でも、なおさらありがとうございます。」


なんか、ある意味本当申し訳ないことしてるよね。
でも、怒ってない気がするんだけど。



拓弥「てかさ、敬語、辞めてくんない?気、狂う。」


「え?逆にいいんですか?」


拓弥「……別に、いいんじゃねぇの。」




素っ気ない態度。
この人はこんな態度しかとれないのだろうか。


「拓弥先輩、……ありがとう…?」


拓弥「ん。」



それだけ言ったら納得したみたいで
スタスタと歩いて行った。


 
そして


ピコンッ



『これから毎日、そのパン俺に買ってこい。』

は?何で?


『朝の仮かえせよ。』

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作者名:れんちゃむ | 作成日時:2017年8月27日 0時

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