7love ページ7
遅刻ギリギリだったものの、
ある程度ゆっくり歩いても間に合う時間だったから
余裕をもって教室に向かった。
「A〜っ!」
「あっ、おはよー、真美。」
この子、親友といっても過言ではない程
仲がいい幼馴染み、小笠原真美。
三年生の小笠原海先輩の妹である。
真美「……ねぇねぇ〜、見えちゃったんだけどさぁ……………」
とニヤニヤしながら話しかける真美に嫌な予感がした。
……あ〜、絶対ばれたなぁって。
真美「さっきさ、あの学校一のイケメン王子と一緒に来てたよね〜……(笑)
………手まで繋いで〜、ニヤニヤ」
私の腕をつんつんと突っつきながら
さりげなく上目遣いな真美はやっぱり可愛い。
目はぱっちりしててにこやかに微笑むと大きくなる
形のいい唇、頬の両脇にできるえくぼ。
ツヤツヤの肌が羨ましい。
このあざとさ世界一は誰が真似してもここまで可愛くならないはず。
海先輩が、妹にデレデレになる理由も分かる。
「……別にっ、…何にもないし」
真美「…とか言って〜!Aだって、女子の中では一番モテるんだからねっ!?」
……はいはい(笑)
嬉しい事だけど、あんまり私の好みのイケメンには
今まで出会ってこなかった。
だから、今は拓弥先輩が脳内で何度もループすることが
やたら繰り返されて心拍数はさがらないまま。
余りにもしつこすぎる真美に何かを隠して置くことは
到底無理な話で、今日、今さっきまでの一部始終を聞いてもらった。
真美「……な、…な、………なんだそりゃっ!?」
真美「その、夢のような展開はっ!!」
って結局騒ぎ立てて走り回る。
この子はアホなのか(笑)そう思いながらも可愛いなぁと感心する。
真美「だいたい、あの冷酷過ぎる人と話したことさえ凄いのに、
“連絡先”って……。本当Aが可愛いからだぁー!!!」
いやいや、騒ぎ過ぎだわ。
そう、心で一人でツッコミを入れて
黙るよう説得する。
まあ、でもちょっとまだ、怖いよね。
でも、なんか嫌いになれなかった。
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作者名:れんちゃむ | 作成日時:2017年8月27日 0時