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38love ページ39
……あれから、二ヶ月が過ぎた。
私はあの日から一度も拓弥先輩に会ってない。
別に、拓弥先輩が悪い訳じゃない。
私がいけないんだ、あんな人を好きになっちゃうなんて…。
これ以上会っても、拓弥先輩には迷惑でしかない。
私にも何の利益もない。じゃあもう関わらなきゃいい。
…つらい。………もう好きじゃないのに。
…葵先輩だからいいかなって……、
あれくらい綺麗な人だったら、拓弥先輩を譲れる。
……なんて、言う前に
「………私、拓弥先輩の何でもないじゃん。」
そう、私が拓弥先輩に遺せた事は何一つない。
私は拓弥先輩の彼女でもなければ、友達ともいえない。
拓弥先輩の好きな人でもなければ、ただの後輩。
「………もう、逢いたくないよ……、拓弥先輩。」
呟いた言葉は冬の冷ややかな風に柔らかく飛ばされて行った。
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作者名：れんちゃむ | 作成日時：2017年8月27日 0時
