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ピピピピッ




「………ん、…んぅ〜…。」




楽しい夢の中から覚めて
真っ先に耳に入ってくる電子音。



カチャっと音を立てると
そこには



08:30 の字。





「………はちじ……、はん…?」




「………えっ!?!?八時半っ!?やばいっ!!」





やっとことの重大さを
理解してまだ心なしか重たい身体を

無理矢理起こしてきしむ床をかける。






「…………急げ〜っ!!!!!遅刻っーーーーーーー!!!!」






朝から大声を出して近所迷惑じゃないか
なんて考えるほどの余裕もなく喚き回って


最近また改築された真っ白な校舎を目指して地面を強く蹴り出した。





毎日毎日遅刻気味な私は遅刻常習犯並にヤバいのだろうか。


そんな問い掛けは誰にも届くはずもなく憂鬱ながら焦り混じった
息を吐き続けた。





とてつもなく猛スピードで走る私の前に
誰も居なかったはずなのに



段々と一人の男の子が見えてきた。


 


 



………あれっ?




私、遅れてるんだよね?







同じ制服を着ている前の方を歩く彼はあからさまに
余裕を醸し出して片手にスマホ、もう片方の手はズボンのポケットに…





優雅に歩いていた。あの人、結構ヤバい人じゃない?


髪は明るめの茶髪にミルクティー色のメッシュが入ってる。









なんでだろう。怖いし、遅れてて急いでるはずなのに
物凄いオーラを放つ彼に話しかけていた。

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作者名:れんちゃむ | 作成日時:2017年8月27日 0時

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