俺の事嫌いなん…？ 2nd 〈Ren.N〉

no.70 ページ21

Ren.SIDE



部活の朝練を終えて教室へ向かうと、いつもより騒がしかった


頑張って群れの中心を確認したら、玲奈やった



「玲奈ちゃん久しぶり！心配したよ〜」

「ほんとだよ、どうしてたの？」


中心になってるのがなんかいつかの俺とAみたいで、こっそり自分の机へ向かう


それと同時に横目でAを探す

…まだ来てないようやから、安心――


「廉君！おはよっ！！」


「…！！」


俺の前に、唇にてっかてかにリップクリームを塗ったAが

塗りすぎや、光が反射しすぎてるわ


「廉君にカサカサって言われたから、いっぱい塗ったけど…おかしいかな？？」


ははっと顔を赤らめて言うAは、朝練の疲れを吹き飛ばすほどかわいかった

こんなん、他の誰にも見せたらあかん…


と思って咄嗟にAの唇に指を当てて、


リップクリームをにゅるっと取ってから


「お前はカッサカサでええねん」


と言ってしまった…！！


朝から何やってんねん…！

ああああしかもリップめっちゃ付いちゃったしAの唇についてたやつやし！



「ご、ごめん…あ、先生来たよ！」


「え、まじ」


手洗いに行こうとしてたのにもうチャイムかよ！？


皆もダーッと席に座りだす



もうしゃーないからジャケット着てるから外から見えへんしシャツで拭いたけど…


ほんまあいつ、朝からこの俺様をこんなにドキドキさせやがって…



……クリスマスの日、覚悟しとけよ…？？？

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