ヘマ ページ5
・
あたしがヘマをしたのは、次の日の朝だった。
・
「….うそ」
・
お風呂を借りて、髪の毛を乾かそうと思ったら「ドライヤーがない」って言われて
絶句した辺りまでは覚えてる
・
だけど、二宮さんがお風呂に行って
ソファに寝転んだあたりから記憶がない。
・
….そのまま寝た？
朝まで？
・
信じられない...って思いながら、慣れない体制で寝たからか
少しだけ痛む体を起こして、ラグの上に置き去りにされていたスマホのロックを解除する
時計はもう10時を回っていた。
・
［起こすの可哀相だからほっといた。飯ないから買ってね。
鍵は玄関に置いてあります］
・
二宮さんから、そんなラインが来ていて
自分のヘマを本気で恨んだ。
・
二宮さん家に来て、特に大切な話もせず寝落ちするなんて…。
・
でも、やらなきゃいけないことを掘り起こして
乾かさないで寝たせいで絡まりまくりの髪の毛を手で梳かした。
・
着飽きた服を着て、あんなに寝たのに消えないクマを隠して
なかなか腫れが引けない頬に湿布を貼って家を出る。
・
二宮さん家の鍵を持っている状況が、不思議で懐かしくて仕方ないけれど
・
電車に揺られて、乗り換えをして、見慣れた最寄り駅を降りた瞬間
その感情が罪悪感に変わった。
・
歩き慣れた道、通い詰めたコンビニ、見慣れた壁
潤くんとの思い出の中を、二宮さんと過ごしてる現実の中で歩いたら
心が痛くて仕方ない。
・
頬に湿布を貼ってるあたしを不思議そうに見る管理人さんから鍵を借りて
大きく息を吐いて、何日かぶりに潤くんと住んでいる部屋を開けた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2517人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
moma(プロフ) - 最後思わず泣いてしまいました。とても素敵なお話ですね。お疲れ様でした。 (2019年10月6日 12時) (
レス) id: 48200bde74 (このIDを非表示/違反報告)
おおみやえすけー - なんというか、プロです！想定外の終わり方！感動しました。いいお話でした！ (2018年5月27日 13時) (レス) id: 3c6cfab666 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - はじめまして。今更ながら作品を読ませて頂きました。もう胸が苦しくて切なくて…。特に二宮さんのお返事には何度も何度も号泣してしまいました。この作品はずっと心に残っていくと思います。本当に好きな作品です。ありがとうございました。 (2017年12月31日 5時) (レス) id: 1b3c0cf73c (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - とても面白かったです！ (2017年9月19日 2時) (レス) id: 40edc2cacc (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - はじめまして。この作品を見つけてシリーズの最初の作品を読んだら時間なんて忘れてモヤモヤしながら夢中で読ませて頂きました。ほんとに鳥肌が立つくらい良い作品でした、読み終わった時の感情は言葉に出来ないですけどこの作品に出逢えてよかったです(*´ω｀*) (2017年6月23日 10時) (レス) id: d8eea5bcd8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：.
| 作成日時：2017年3月4日 22時
