悲しいすら愛おしい ページ12
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あなたの視線が、こちらに向いたのを感じた。
だから、反射的にあたしもあなたを見る。
・
「は？」
「…….」
「なに言ってるの」
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冷たい色をした瞳が、薄暗い夜に浮かぶ
吐き出された声は、暖まった車内を一瞬で凍らせてしまう程の冷たさだった
・
「ねぇ、マジでおまえなに言ってるの？」
「二宮さんこそさっきからなに言ってるの？」
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空気が水の幕のようにピンと張り詰める
・
「あたし、二宮さんのこと忘れたことなんてなかったよ」
「…..」
「なのになに？さっきから」
・
心の底を正直に、全て話していたあの頃が懐かしい
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「…..あたしに会いたくなかった？」
・
あなたの秘密になって
初めて自分よりも守りたいと思えたこと
初めて、息が出来なくなるほど恋をしたこと
全てが、懐かしくて鼻の奥がツンとした
・
でも、泣いた瞬間に二宮さんはあたしのことをもっと軽蔑するだろうと思ったから
くちびるをぎゅっと噛んだ
・
「梨田、元々櫻井先生のこと嫌いじゃん？
こういうこと言ったら翔ちゃんのこともっと恨むかもしれないけどさ」
・
舌ったらずの声
その声が心の柔らかいところをくすぐって壊した
今も昔も、言いたいことはひとつしかない。
伝えたいことは、ひとつしかないの。
・
「この前聞いたんだよね。梨田にはいい人がいて…って」
「なにそれ…」
「今更俺が出てくのもなぁって思ってたんだよね」
・
もうどうでもいい
悲しいことが愛おしい
・
「あたしは今も好きだよ」
・
あなたと一緒にいられる未来を選んだから
あなたと同じ未来を見ていると確信していたから
・
「今もずっと二宮さんが好きなの...お願いだからそれだけは解ってよ！」
・
あの日、あなたの手を離したんだよ。
・
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まりも(プロフ) - mana .?¨?? *.ﾟさん» コメントありがとうございます。うるうるして頂けて嬉しいです（笑）梨田ちゃんの選ぶ道、それに伴う周りの人達の変化、ぜひ楽しんで頂けたらと思います。次のパートもよろしくお願いしますね(*ﾟ∀ﾟ*) (2016年12月22日 20時) (
レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
mana .?¨?? *.ﾟ(プロフ) - もぅ~ 切なくてうるうるしながら読ませてもらっています。おはようございます...こんにちはの時間に！梨田ちゃんがこれからどうしちゃうのか 楽しみに次章へ 私も付いて行きますね！更新ありがとう。 (2016年12月20日 11時) (レス) id: f6797cfb76 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - おかゆさん» 更新のペースをあげに上げています（笑）書いててすごく楽しいです。。前回とは全く違うお話になるので...これもこれで楽しんで頂けたら嬉しいです(*>艸<) (2016年12月19日 23時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - あーあーあーあー。まりもさん！次の更新まで待てません！って心の中で叫んでいます（笑）前回とは全然違うテイストになる予感ですね。ドキドキ… (2016年12月18日 21時) (レス) id: 98a7f8774b (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 月詞さん» 嬉しいお言葉(:_;)ありがとうございます。テンポ感を大事にして、夢中になってもらえたらなーと思っているので、そうなってもらえていて良かったなと思っております。こちらこそです。これからもお付き合いよろしくお願いしますね(*ﾟ∀ﾟ*) (2016年11月12日 21時) (レス) id: 915d2ca6db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：.
| 作成日時：2016年10月29日 21時
