視線52 ページ5
カルマ「あれ？Aちゃん泳がないの？」
『泳ぐの得意じゃないって前にも言ったと思うけど』
カルマ「そうだったね」
私は下見を行うみんなの手際を観察した。
うん、計画通り順調にいってるみたいだ。少し、不安になるくらい。
私は少し暇になって、砂浜を歩くことにした。
ビッチ「あらぁ〜？Aじゃない、こんなところで何してるの？」
『暇だから、ぶらぶらしてた』
何という派手な水着。私には一生着る機会なんてないだろうな。
ビッチ「ガキどもの計画、協力してるんじゃないの？」
『私はあくまで見守りだから』
個人的な事情でだけど。
ふと私は気になって、こんななことを聞いた。
『世界屈指のハニートラッパーさんはどうして暗殺稼業に手を染めたの？』
彼女の実年齢は20。殺し屋にしては結構若い方だと思う。
ビッチ「それは生徒としての好奇心？それとも同業者としての興味？」
何だ、知ってたんだ。この分ならあの精鋭軍人も知ってるんだろうな。
まぁ別に今更いいけどね。
『どっちでもいい。秘密にしておきたいなら別に構わない』
ビッチ「確か12歳の時ね。民族紛争に巻き込まれて、家族を失ったわ。故郷から脱出した時にロヴロ先生に会ったのよ。私が殺し屋としての道はそこから始まったわ」
外見とか普段の雰囲気からは想像もつかないような内容。でも驚くことじゃない。殺し屋はみんな、心の何処かに闇を抱えて生きている。
かくゆう私も、もう随分とあの日に縛り付けられたままだ。
『そういうもんなんだ』
ビッチ「あんただって、何かきっかけとかあって殺し屋になったんじゃないの？」
『、、、どうだろう。私は生まれた時から、殺し屋になる運命だった。それ以外の道を考えることは許されていなかった』
ビッチ「生まれた時から？」
『私の両親は共に殺し屋で、私はその後継者だから。殺し屋になるのは決まってた』
ビッチ「ふ〜ん、今時そんなのもあるのね」
まぁ少ないとは思うけど。
ビッチ「ま、がんばんなさい」
『何も聞かないんだ』
ビッチ「話す気ないんでしょ。だったら私も同じ、秘密にしておきたいなら無理には聞かないわ」
そういって彼女はホテルの方に歩いていった。
もしかしたら同じ殺し屋同士、いつかお互いの過去を話し合える時が来るかもしれない。
彼女も私も、肝心な部分は秘密にしたままだから。
結局私はその日、みんなの暗殺準備を遠巻きに見守っていただけだった。
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Reload(プロフ) - 読み返してる時に気付きませんでした！教えてくださってありがとうございます！ (2020年4月27日 21時) (
レス) id: 1005ca89d9 (このIDを非表示/違反報告)
水乃 夜空(プロフ) - あの、手紙のとこ、(名前0になってますよ (2020年4月27日 18時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
Reload(プロフ) - 教えてくださって本当にありがとうございます！完全に編集し忘れてました！これからも頑張らせていただきます！（ミスしないように注意します、、、） (2020年4月24日 10時) (レス) id: 1005ca89d9 (このIDを非表示/違反報告)
赤目(プロフ) - 視線64あたりから夢主の名前が月姫になってました！でもこの作品とても素敵です！これからも頑張ってください！ (2020年4月23日 22時) (レス) id: 4a239a3694 (このIDを非表示/違反報告)
Reload(プロフ) - 私もお小遣いさえ許してくれたら、全巻買いたいです、、。原作オリジナルの話も結構好きなので、番外編とかでいつかやってみたいです！ (2020年4月23日 12時) (レス) id: 1005ca89d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Reload | 作成日時：2020年4月13日 15時
