検索窓
今日:29 hit、昨日:71 hit、合計:73,059 hit

10. ページ10






_______子供の頃の夢を見ていた。





「蜂楽!!レフトォォ!!」


(…あの足、目線的にクロスに打つ…でも“かいぶつ”は違う)



“かいぶつ”ならブロック3枚、ストレートで抜く!!



(そこだね、“かいぶつ”♪)



私は無意識のうちに“かいぶつ”の方へトスをあげた。



_トンッ‼︎




「は、え?」



『あ』




意識を戻すとボールが地面に落ちている。



(打てなかったのか…でも今”かいぶつ“なら…!)



ブロック3枚ストレート抜き、今頃みんなお祭り騒ぎ。

でも現実は_______



「ねぇ!!蜂楽!!どこにトスあげてるの?!何回目!?」


『……で、でも“かいぶつ”が…』





「最近、お前おかしいよ?怪物なんて居ないよ!変だよ蜂楽」


「キモイよ、それ。早く直したほうがいいんじゃない?」


「てか、なんか怖いよ…眼ぇイってるし」




わ、私がおかしいの…?




『わ、私は変じゃない…し』



私はなにもおかしくなんかない

おかしいのは周りだよ



監督「蜂楽、お前一回頭冷やせ。お前のセッターとしての実力は県1番だ。

才能を枯らすな、無駄にするな。もっと真面目にやりなさい」



そしてその試合はベンチに下げられた。



『周りのみんなも”かいぶつ“とバレーすればいいのに』














優「廻もAも変じゃないよ」



なぜか傷だらけのお兄ちゃんと一緒にママの話を聞く。



廻「だよねママ。絶対あいつらが間違えてる」


優「んー、間違ってはないよ。ケンカはダメだけど…Aや廻に感じられることが

その子らには感じられないだけだ」



そう言いながらママはお兄ちゃんの鼻の頭に絆創膏を貼った



『じゃあ、どーすればいいの?私みんなとバレーしたいだけだよ』


廻「おれも!一緒にサッカーやりたいだけだよ。ゲームよりずっと楽しい」


優「えらいね、2人とも!自分の信じたいものがあるって素敵なことだよ。それを信じて生きればいい」



ママが嬉しそうに笑って、私たちの頭を撫でてくれた。



優「大人になっていくとね、みんな…信じたいのに信じられなくなる。

それで聞こえないフリをしているうちに…自分の声は、本当に聞こえなくなる

2人が信じようとしているのは、そのくらい儚くて大事なモノ…」



ママの前には“かいぶつ”が描かれた大きいキャンバスがある



優「それは自分の心の中にいる“かいぶつ”の声だ。…ママもね、ずっとその声を信じてるの」

11.→←09.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
194人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Rannku - 琥珀糖さん» コメントありがとうございます!続編も見てくれるんですか( ; ; )駄作ですけど更新頑張ります!! (3月21日 0時) (レス) id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖 - めっちゃ好き!!続編も見に行きます!! (3月10日 17時) (レス) @page50 id: 7f19936fb0 (このIDを非表示/違反報告)
Rannku - ラムネ瓶の中のビー玉さん» コメントありがとうございます😭マジすか…!結構自信無かったので凄く嬉しいです( ; ; )頑張って更新するのでこれからもお付き合いください😉 (2月23日 20時) (レス) id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
Rannku - わさびさん» コメントありがとうございます😭一気!?もう嬉しすぎて感無量…本当に感謝です( ; ; ) (2月23日 20時) (レス) id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ瓶の中のビー玉 - 蜂楽くんの口調がめっちゃ似ててもうマジパない……、すごすんぎ! (2月19日 21時) (レス) @page44 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Rannku | 作成日時:2024年1月8日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。