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_______子供の頃の夢を見ていた。
「蜂楽!!レフトォォ!!」
(…あの足、目線的にクロスに打つ…でも“かいぶつ”は違う)
“かいぶつ”ならブロック3枚、ストレートで抜く!!
(そこだね、“かいぶつ”♪)
私は無意識のうちに“かいぶつ”の方へトスをあげた。
_トンッ‼︎
「は、え?」
『あ』
意識を戻すとボールが地面に落ちている。
(打てなかったのか…でも今”かいぶつ“なら…!)
ブロック3枚ストレート抜き、今頃みんなお祭り騒ぎ。
でも現実は_______
「ねぇ!!蜂楽!!どこにトスあげてるの?!何回目!?」
『……で、でも“かいぶつ”が…』
「最近、お前おかしいよ?怪物なんて居ないよ!変だよ蜂楽」
「キモイよ、それ。早く直したほうがいいんじゃない?」
「てか、なんか怖いよ…眼ぇイってるし」
わ、私がおかしいの…?
『わ、私は変じゃない…し』
私はなにもおかしくなんかない
おかしいのは周りだよ
監督「蜂楽、お前一回頭冷やせ。お前のセッターとしての実力は県1番だ。
才能を枯らすな、無駄にするな。もっと真面目にやりなさい」
そしてその試合はベンチに下げられた。
『周りのみんなも”かいぶつ“とバレーすればいいのに』
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優「廻もAも変じゃないよ」
なぜか傷だらけのお兄ちゃんと一緒にママの話を聞く。
廻「だよねママ。絶対あいつらが間違えてる」
優「んー、間違ってはないよ。ケンカはダメだけど…Aや廻に感じられることが
その子らには感じられないだけだ」
そう言いながらママはお兄ちゃんの鼻の頭に絆創膏を貼った
『じゃあ、どーすればいいの?私みんなとバレーしたいだけだよ』
廻「おれも!一緒にサッカーやりたいだけだよ。ゲームよりずっと楽しい」
優「えらいね、2人とも!自分の信じたいものがあるって素敵なことだよ。それを信じて生きればいい」
ママが嬉しそうに笑って、私たちの頭を撫でてくれた。
優「大人になっていくとね、みんな…信じたいのに信じられなくなる。
それで聞こえないフリをしているうちに…自分の声は、本当に聞こえなくなる
2人が信じようとしているのは、そのくらい儚くて大事なモノ…」
ママの前には“かいぶつ”が描かれた大きいキャンバスがある
優「それは自分の心の中にいる“かいぶつ”の声だ。…ママもね、ずっとその声を信じてるの」
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Rannku - 琥珀糖さん» コメントありがとうございます!続編も見てくれるんですか( ; ; )駄作ですけど更新頑張ります!! (3月21日 0時) (レス) id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖 - めっちゃ好き!!続編も見に行きます!! (3月10日 17時) (レス) @page50 id: 7f19936fb0 (このIDを非表示/違反報告)
Rannku - ラムネ瓶の中のビー玉さん» コメントありがとうございます😭マジすか…!結構自信無かったので凄く嬉しいです( ; ; )頑張って更新するのでこれからもお付き合いください😉 (2月23日 20時) (レス) id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
Rannku - わさびさん» コメントありがとうございます😭一気!?もう嬉しすぎて感無量…本当に感謝です( ; ; ) (2月23日 20時) (レス) id: 63496a6874 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ瓶の中のビー玉 - 蜂楽くんの口調がめっちゃ似ててもうマジパない……、すごすんぎ! (2月19日 21時) (レス) @page44 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rannku | 作成日時:2024年1月8日 16時