【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師 番外編2

鬼の手の弟 ページ8

鵺野「お、俺なんですけど…鬼の左手を持つ男って…」





『し、信じられない…力で女に負け、狐に焼かれて、雪女に固められた君のような男がぁ…！』





まぁ、その気持ちは分からなくはないわ…



鵺野「宇宙天地 與我力量 降伏群魔 迎来曙光！」

鵺野「可愛い生徒を守る為、地獄の底からやって来た！」

鵺野「左手に鬼の手を持つ男！」





鵺野「人呼んで…地獄先生ぬ〜べ〜だ！！」





男は鵺野先生の鬼の手を見て、小さく何かを呟いた
そして刃物に変形させてた手を、元の鬼の手に戻し…鵺野先生の鬼の手に頬ずりをした





『兄さん…覇鬼兄さんなんだね？』





鵺野「え…兄さん！？」


男の言葉に、鵺野先生だけじゃなく私も驚いたわ





『覇鬼兄さん…力は強いけど、頭はイマイチの覇鬼兄さん…だからこんな風に封じられて…』





鵺野「なんだ、弟さんだったのか！いつもお兄さんの鬼の手にはお世話になってます」
神音「バカですか！そんなこと言ってる場合じゃないだろっ！」


っていうか、この男も兄に対して結構なこと言ったし！


神音「お前、まさか自分の兄を取り戻す為にここに来たのか？」





『それだけじゃないよ…』





男は笑いながら、妖力を開放し始めた





『兄さんと一緒にやる事があって来たのさ！』





男はゆっくりと顔から両腕にかけて“鬼”と化していく
ちょっと見た目があれで、私と鵺野先生は後ずさりながら引いた





『この世を兄さんと地獄に変えるっていうね！』





鵺野「俺だけが狙いじゃないってことかっ！」



「パリーン！」



鵺野先生は男…いや“鬼”が放った言葉を聞いて、飛びかかった
鵺野先生は鬼の手で相手の首を掴み、力任せに押し、後ろにあった窓ガラスを割って外に出た


鬼「ふふふ…僕を串刺しにしようっての？」
鵺野「貴様との戦いに、生徒を巻き込むわけにはいかないんでね！」
鬼「ふふふ…死人がたくさん出るのは楽しいのに」


“鬼”は羽を広げ、壁に突き刺して落ちるのを免れた
そして“鬼”の妖力が上がり、鵺野先生は“鬼”の攻撃をモロにくらった


ゆきめ「鵺野先生！」
玉藻「やめるんだ！今行っても死ぬだけだ！」


ゆきめさんが飛び降りようとしたら、玉藻が慌てて ゆきめさんの首に腕を回して止めた
……が、締め過ぎて ゆきめさんの顔が青くなっていってる


神音「ちょ、玉藻！ゆきめさんの首絞めてる！そっちで死ぬ！」


そして当然、首に回ってた玉藻の腕は氷漬けにされた

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