【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師 番外編2

影響する？ ページ40

ー職員室ー



神音「立野君と細川さんに憑いてる烏を除霊してほしい？」



郷子「うん…美樹ったらあの烏が憑いてるのを良いことに、やりたい放題なんだもん」

郷子「そりゃ、まさか霊のせいで愛がうまれるなんて…あ、ありえないとは思うけど…」



鵺野「ははーん、それが気になるわけね」

鵺野「いや、わからんぞ“守護霊”の性格が本人に影響するのは、よく知ってるよな」

鵺野「あれと一緒で“背後霊”も多少なりとも本人に影響するんだ」





ちなみに“背後霊”とは…
人間に限らずその辺の動物霊や浮遊霊が勝手にくっついたり離れたりするものよ





鵺野「あの烏も広達に憑いた以上“背後霊”として十分影響するだろう」
郷子「そ、そんな〜」
鵺野「いやー冗談冗談！あんなの他愛の無い動物霊だ！そんなのに感情は支配されないさ」
郷子「だ、だと、良いけど…」


稲葉さんは不安そうな顔をしながら、職員室を出て行ったわ


神音「………鵺野先生…」
鵺野「っ…！？」(ビクッ


思ったより低い声が出たようで、鵺野先生は肩を跳ね上げたわ


神音「冗談を言うのは良いですが…言って良い冗談と悪い冗談があると思いますが？」
鵺野「い、いや〜…」
神音「余計に稲葉さんを不安がらせて、どうするつもりですか？」
鵺野「ぅ…すまん…」
神音「謝るのは私ではないでしょう？」


まったく…稲葉さん、あまり気にしなければ良いけど…










ー放課後ー



放課後になり、帰り支度を済ませて玄関に向かっていると…



「ドオオン！」



突然、爆発音がしたわ


神音「いったい、何がっ！？」


爆発音がした方へ行くと、廊下が黒い煙に包まれていたわ
あの煙の向こうは、理科室！？


美樹「神音さん！広がっ！」
神音「細川さん！？」


消化器を持った鵺野先生や他の先生方が集まり、話を聞くと…どうやらガス爆発のようだ
そして立野君が、稲葉さんが居ると助けに行ったようだ


鵺野先生も駆けつけようとしたが…


広「前も後ろも見えなくて、死んじまうかと思ったよ」


立野君が稲葉さんを無事に救い出して来たわ





幸い理科室と準備室が半焼して火はおさまったわ
それと同時に、立野君と細川さんの頭から、2羽の烏が支え合いながら飛び立ったわ


一時の感情はともかく、やっぱり本当の気持ちまでは動かせない


私は飛び立った2羽の烏が見えなくなるまで、見つめたわ

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