【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師 番外編2

人面犬の正体 ページ30

学校から帰っていると、稲葉さん達が“人面犬”を捕まえようと暴れまわっているわ
そんな光景を鵺野先生は道路橋の上から眺めていたわ


私も道路橋の階段を上り、鵺野先生に近づいて行ったわ



鵺野「宇宙天地 與我力量 降伏群魔 迎来曙光！」

鵺野「水晶球よ！“人面犬”の妖気を探し出せ！」



鵺野先生は集中して探し出そうとしてるけど……


鵺野「ぜぇ…ぜぇ…」
神音「どうやら、探せないようですね？」
鵺野「神音！？」
神音「てっきり、鵺野先生は“人面犬”が何なのか知ってるのだと思っていたのですけど？」


鵺野先生はキョトンとした顔をしているわ
え……まさか、本当に知らない！？


神音「鵺野先生…姿形が不気味だからといって、妖怪とは限らないと思いますが？」
鵺野「ハッ！まさか、そういうことなのか！？」
神音「では、調べてみますか？」


まさか、気づいてないとは思わなかったわ










ー○✕金融ー


私と鵺野先生は、雑草が生い茂りボロボロになった金融会社の廃ビルで待ち伏せたわ
すると……





『こいつー！もう逃さないわよ！』

『追い詰めたぞ、このっ…！』





“人面犬”が入ってきたと思ったら、その後ろから稲葉さんと立野君も入ってきたわ



「ブワサッ！」



鵺野「へへーッ！残念でした♡」


鵺野先生は網を使って“人面犬”を捕まえたわ


郷子「ぬ〜べ〜！神音さん！」
広「どうしてここが！？そうか！霊能力を使ったな、ずるいぞ！」
神音「いいえ、使ってないわ」
郷子「じゃ、どうして！？」





神音「ここは昔、この“人面犬”が人間だった頃に住んでいた場所なのよ」





それを聞いて、稲葉さんと立野君は驚きの声を上げたわ










“輪廻転生”




“輪廻転生”…魂を持つものは、皆 死んだ後 別の生物として蘇るわ



人間として生まれ変わる時もあるし、動物の時もあるわ



そして前世での記憶は一切忘れてしまうのよ










神音「けれど、前世での罪が深すぎると魂が汚れてしまい、正常に転生できなくなるのよ」

神音「前世での姿を一部残したまま生まれてしまうのよ」





神音「これがいわゆる『因果応報』よ」





神音「妖怪ではないという突然変異の生き物なのよ」



これが“人面犬”の正体よ

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