【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師 番外編2

人面犬を捕まえよう ページ29

ー童守小・裏庭ー



神音「鵺野先生、どこに行ったのかしら？」


鵺野先生を探し回り歩いていると…


広「神音〜！」
神音「皆、慌ててどうしたの？」
郷子「“人面犬”を捕まえたのよ！」
克也「神音も来てくれよ！」


何がなんだか分からないまま、私は稲葉さん達に引っ張られてしまったわ


克也「捕まえたぞー！」
広「御用だ！“人面犬”ー…！！」


引っ張られると、確かに罠に引っかかってる何かが居たわ
それは……


鵺野「がるる〜〜」


探していた鵺野先生だったわ
何をしてるのよ、この人は…！？


郷子「何やってるのよ、ぬ〜べ〜！みっともない！」
広「落ちてるもの無闇に拾い食いしちゃ駄目でしょ！」
神音「それで、何を捕まえる気だったの？」
郷子「あ、実は…」


稲葉さん達の話を聞くと、どうやら“人面犬”を捕まえようとしていたそうよ
それを聞いた鵺野先生は、笑い飛ばしたわ


鵺野「何ィ？“人面犬”！？何をくだらない…！」
郷子「笑うんなら、これ見なよ」
鵺野「んー、何？」


私も鵺野先生と一緒に、稲葉さんから受け取った紙を覗き見たわ










『WANTED！人面犬』



『主催 童守町 町おこし委員会』



『人面犬目撃者多発のため 町の名物として捕まえることになりました』



『1,000,000』










なるほどね…
“人面犬”を捕まえれば、賞金として100万円が手に入るってことね


鵺野先生は目が飛び出すくらい驚いていたけど、稲葉さん達に背を向けて紙を捨てたわ


鵺野「くだらん。全く、くだらん。こんなの信じてないで宿題でもやってなさい」


まぁ、くだらないと思うのはわかるのだけど…
稲葉さん達は何か感じたのか、鵺野先生の後を付いて行き、職員室を覗き込むと…


神音「…鵺野先生……」


鵺野先生は霊水晶を持って、ニヤニヤしているわ
あれ、明らかに探す気ね


広「ぬ〜べ〜っ！さては賞金、独り占めする気だな〜〜！」
郷子「給料日前にこんな話聞かせたのが間違いだったわね」
美樹「どうする？霊能力で探したらすぐ見つかっちゃうわ」


そして皆は、私の顔を見たわ
…嫌な予感がするわ


郷子「ねぇ、神音さん」
神音「お断りするわ」
美樹「まだ何も言ってないのに〜！」
神音「“人面犬”を探してって言うんでしょう？私は賞金に興味ないし、そういうのに関わるのは良くないわ」


私はハッキリと断り、稲葉さん達に背を向けて去ったわ

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