【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師12

殺させはしない！ ページ6

次に現れたのは、溶岩の流れる川にかかった朽ちかけた吊橋だったわ


神音「この橋は2人じゃ無理よ、あなた1人で…」
玉藻「フッ…行きますよ、神音さん！」
神音「えっ！？」


私を抱き上げたまま、玉藻は走って吊橋を渡り始めたわ
当然 吊橋は私達2人の体重を支えられず崩れ落ちたけど、なんとか渡り切ることが出来たわ


神音「玉藻、私は足手まといになる！あなたまで死んでしまうわ！」
玉藻「私を甘く見ないで下さい。この程度の試練、あなたをおぶって軽くクリアしてみせますよ」


進んで行くと、火山の噴火による噴石の雨が降って来たわ


玉藻「神音！」
神音「っ、玉藻！？」


玉藻は私の上に覆いかぶさり、噴石の雨が私に当たらないようにしたわ
どうして、ここまでして…！



玉藻「神音さん、私はまだ人間の愛を理解しきれていません」

玉藻「だが 私は、あなたに死んでほしくない」



玉藻は私を背負って、絶壁をロッククライミングして上を目指している
だけど私達に向かって、麓から妖怪が飛んできて襲いかかってきた


神音「もう良い、玉藻！これ以上、あなたの足手まといになるのは嫌っ！」


私は自分から手を離し、身を投げた
あなたが生きてくれれば、私はっ…！


玉藻「神音！」



「がしっ！」



だけど玉藻は、私の手を掴んで捕まえた


玉藻「あなたを決して殺させはしない！たとえこの命削られようとも…！」


っ…どうしてっ！


神音「どうして、そこまでして…！」
玉藻「あなたを愛してるからに決まってるからだ！」
神音「人間の愛を理解してないのに…」



玉藻「前に、言いましたよね…あなたのことを特別に想っていると…」

玉藻「あなたといると、胸が高鳴ります…」

玉藻「あなたと会話して触れ合うと、暖かくなります…」



玉藻が握ってる手が力強くなり…










玉藻「神音さん…私は、あなたがいないとダメなんです…」










神音「玉藻…っ……」
玉藻「愛しているから、だから…殺させはしない！」


その時 再び玉藻の胸に強い光が輝いたわ
そしてその光は、私達を襲って来た妖怪を消滅させたわ


そして遂に、私達は崖の上に到達し…



「ドカッ！」



壺から脱出することが出来たわ

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