【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師12

弁償？ ページ48

ゲドの件から数日経ち、すっかりいつもの日常に戻ったわね


神音「今日のやる事が終わったら、買い物しないと…」


花束を持って歩いていると、走ってる車の前に1匹の猫が飛び出したわ
私は咄嗟に助けようと飛び出そうとしたら…





『あぶなーーーーーいっ！！』





黒い影みたいな物が飛び出し、猫を助けたと思ったら…そのままゴロゴロと転がり、電信柱に激突したわ


神音「だ、大丈夫ですか！…って、あなたは！？」
桃太郎「イテテ…猫は無事です！」
神音「ね、猫もですが…なまは…じゃなくて、男鹿さんも大丈夫ですか？」
桃太郎「頑丈ですから！もう、道路に飛び出しちゃいけないよ」


男鹿さんは助けた猫を離したわ
男鹿さんは大晦日の日に会い、私や鵺野先生達を助けてくれた妖怪“なまはげ”


妖怪だから頑丈なんだろうけど、でも擦り傷は出来ているわ
私は治療符を出し、男鹿さんの傷に添え…


桃太郎「えっと、何を…！？」
神音「治療するだけなので、じっとしててください」


そう言うと、なぜか男鹿さんがピシリと固まったわ
私は疑問に思いながら、真言を唱えたわ


神音「オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ」


護符は光出し、男鹿さんの傷を治したわ


神音「これで大丈夫です」
桃太郎「あ、ありがとうございます！」
神音「それにしても、無茶をしましたね？大怪我をしたら大変ですよ？」
桃太郎「大丈夫です！そうそう、ずっとあなたに会いたくて探してたんです！」


え…私を？
男鹿さんは鞄の中からラッピンクされた小さな箱を取り出し、私に差し出したわ


神音「えっと、これは？」
桃太郎「大晦日にハンカチを汚してしまったので、弁償です」


私は少し考えた後、思い出したわ
確かに男鹿さんは川に飛び込んだ後、ハンカチで拭いたことがあったわ


神音「気にしなくて良かったんですが…」
桃太郎「そういうわけにはいきません！」


まぁ、気持ちを無下にはできないし…私は苦笑しながら受け取ったわ


神音「あ、仕事中でしたよね？引き止めてしまって、申し訳ありません」
桃太郎「いえいえ！傷を治してもらっちゃって、後でお礼を…」
神音「私が勝手にやったことなので気にしないでください」


笑った後、男鹿さんに背を向けて立ち去ったわ

妻！？→←お前は…最高のくだ狐使いだ

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