【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師12

友人になりたい ページ33

神音「正直 私は、稲葉さん達と壁を作っていたわ」
広「壁？壁なんてどこに…」
神音「目に見える壁の事じゃないわ」


説明しても理解するのは難しそうだから省くけど…



神音「あの時は妖刀・村正に寿命を削られてたから、友人を作る気はなかったの…稲葉さん達と壁を作って、距離をとってたわ」

神音「だから、友人との過ごし方がわからないの」



私は深呼吸をし、1番 伝えたかった言葉を口にしたわ










神音「私は…郷子さん、広君、美樹さん、克也君、まこと君、あなた達と友人になりたいわ」










始めて、稲葉さん達を名前で呼んで伝えたわ
5人共、目を見開いて驚いていたわ


そして………


郷子/美樹「「神音さんっ！」」


いな…郷子さんと美樹さんが抱きついてきたわ


郷子「嬉しい！私も、私も神音さんと友達になりたい！」
美樹「っていうか、もう私達 友達でしょ！」
神音「……ありがとう…」


2人の顔は見えないけど、涙声だから泣いてるのかしら…嬉し涙だと、良いのだけど…


広「急に名前で呼ぶから、ビックリしちゃったぜ」
克也「だな！なんだか、慣れねーけど…」
まこと「でも、すっごい嬉しいのだ！」


広君達も少し頬を染めて、嬉しそうな顔をしているわ





『ずるい！』





そんな声が聞こえ周りを見ると、クラスの皆が私達を見ていたわ


法子「私も神音さんに名前で呼ばれたいわ！」
静「私も！」
晶「僕も呼んでほしい！」
秀一「君達だけずるいよ？」


そんなことを言われ、少し驚いたけど…とても嬉しい気持ちになったわ


神音「えぇ…皆とも友人だから、呼ばせてもらうわ」
郷子「神音さん、堅いよ…」
美樹「妙に大人っぽいから、堅いのよねぇ…」


そんなに堅いかしら？
私は普通のつもりなんだけど…


ゆきめ「鵺野先生、良かったですね…？」
鵺野「あぁ…(神音、ようやっと心が開けるようになったな…)」


そして気を取り直し、再び皆に『おめでとう』と言ってもらったわ
家族を失ってから、もう祝われることはないと思ってたけど…本当に嬉しい日になったわ


神音「………」


だけど、1番 聞きたい人からの『おめでとう』は…まだ、聞いていない……

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