【地獄先生ぬ〜べ〜】孤独な陰陽師12

盗まれた鬼の手 ページ20

ー夜ー



鵺野「宇宙天地 與我力量 降伏群魔 迎来曙光 吾人左手 所封百鬼…」

鵺野「いでよ、猫の手ー！」



神音「鵺野先生、自棄にならないでください」
鵺野「鬼の手を盗まれたんだ！しかもこんな猫の手を付けやがって！屈辱だ！」


気持ちはわからなくないですが…


広「でもよ…鬼の手ってそんな簡単に盗めるものなのか？」



鵺野「奴は鬼の手を制御している美奈子先生を霊符で催眠状態にして、自分の味方につけたらしい…」

鵺野「それで鬼の手を自分のものに…恐ろしく頭の切れる男だ」



えぇ…まさか、本当に鬼の手を奪うとは思わなかったわ
それにあの霊符師は、妖怪をかなり恨んでそうだったわ…



「ガラッ！」



眠鬼「お兄ちゃん！鬼の手 取られたって！？」
鵺野「眠鬼」
眠鬼「鬼の手は私の覇鬼兄ちゃんよ、取り返さなきゃ承知しないわよ」
鵺野「お前に言われなくても必ず取り返す！しかし…奴はいったい…なんの為に…鬼の手を…」


……もし、私の考えてることが合ってるなら…
あの霊符師は、無差別に妖怪を襲う可能性がある…


あの時、ゆきめさんを睨んでいたあの目つきは…私が覇鬼を恨んでる目つきと同じだったから…


神音「とりあえず、あの霊符師は明日 探しましょう」
鵺野「あぁ、そうだな」
神音「では…立野君達は、説教される覚悟は出来てるかしら？」


私が怒った顔で立野君達を見ると、立野君達は顔を真っ青にしてビクついたわ


ゆきめ「神音ちゃ…」
鵺野「お、おい…そんなに怒らんでも…」



神音「よく知りもしない人物から怪しげな物を受け取り、それを廊下に貼ったせいで…今こうなっています」

神音「どうせ、都合の良い物を見せられて指示に従ったんでしょう？」



広/郷子/美樹/克也/まこと「「「「「ギクッ…」」」」」



神音「はぁ…正直、怒りを通り越して呆れています」


私はため息を吐き、帰る為にドアに向かい…


郷子「神音さ…」
神音「妖怪博士の時は、成長したと思ったのに…なんだか、裏切られた気分です」
郷子「っ…！？」


私はそのまま教室を出て、帰宅することにしたわ
明日、あの霊符師を絶対に探し出さないとっ！


神音「………」


……少し、キツく言い過ぎてしまったかしら…

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