証拠がない ページ43
頭の中で安室さんの本名を何度も呼んでると…
降谷「影霧さん？」
影霧「ハッ！あ、あの…良かったんですか…？」
降谷「何がだ？」
影霧「その、本名を…言って…」
俺が何を言いたいのか察したのか、安室さ…降谷さんは笑った
降谷「僕が教えたいと、思ったんだ」
影霧「………」
降谷「影霧さん…警察である僕が、こんなことを言うのはおかしいが…」
降谷「僕は…アナタを、逮捕したくない…」
降谷さんは俯きながら、俺に言った
膝の上に乗ってた手は震えている
降谷「僕は、警察失格だな…」
影霧「………」
降谷「だけど、アナタに何もしない訳にもいかない…」
降谷「だから、アナタの身柄は公安で監視させてもらう」
悲しそうな、苦しそうな顔をしてるけど…目だけは、警察の目をしてる
影霧「良いのか…俺を、逮捕しなくて？」
降谷「っていうより、逮捕できる証拠がない」
影霧「え…？」
降谷「ポアロの防犯カメラは、なぜか先生が去った後は見れなくなっていたんだ」
降谷「おかげで、影霧さんが不可能犯罪提供者だと認めた映像がないんだ」
降谷「ちなみに、影霧さんが使ってたホテルを見つけて…部屋にあったパソコンは押収した」
降谷「パスワードを解こうと解析しようとした瞬間、ウイルスが働いてパソコンが見れなくなった」
………って、ことは…？
降谷「アナタが不可能犯罪提供者だと知ってるのは、僕とコナン君だけだ」
降谷「証拠も何もないんじゃ…監視するしかないんだ」
俺は何も言えず、呆然としてしまった
どういうこと…？
俺はポアロの防犯カメラは弄ってないし、パソコンにそんなことを仕込んだことない
まさか………
降谷「影霧さんの先生は、歪んではいたが…本当にアナタが大事だったんだな…」
影霧「ッ……」
俺の反応で、降谷さんも気づいたようだ
そんなことができるのは、1人しかいない…先生だけだ……
どんな思いでそんなことをしてくれたのかはわからないけど…
きっと、俺の為にやってくれたんだ…
影霧「ッ……く、っ…！」
俺の目元に涙が溜まり、頬を伝った
俺は声を押し殺しながら、静かに泣いた
そんな俺を降谷さんは…黙ってそっと俺の背中を撫でて、傍にいてくれた
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桜萌(プロフ) - アイスあるさん» ありがとうございます！更新がんばります！(*´ω｀*) (2020年5月25日 21時) (
レス) id: f1af627f61 (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白い！更新頑張ってください！ (2020年5月24日 11時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜萌 | 作成日時：2020年4月10日 15時
