【名探偵コナン】不可能犯罪、提供しましょう (ページ49)

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罪悪感　※安室(降谷)side ページ49

影霧「ちなみに、そのバイトっていうのが「ポアロ」なんですよ」

影霧さんは、クスクスと笑いながら言った
そんな前からポアロで働いていたのか
どうりで、常連が多い訳だ

影霧「高校卒業後は、そのままポアロでずっと働かせてもらってるんです」

影霧「店長は、大学とかに行った方が良いと勧められましたが…」

影霧「私が自分で、このままポアロで働いていたいとお願いしたんです」

その時の影霧さんの表情は、とても穏やかだった
本当に、ポアロの仕事が好きで働いているんだと思った

安室「………」

思ってたのと違う影霧さんを知った
僕は、自分の胸が締め付けられるような痛さを感じた

影霧「安室さん、どうかしましたか？」
安室「え…？」
影霧「急に黙り込んだので…あ、こんな重い話したら、気分が悪くなりますもんね？」

影霧さんは「すみません」と謝った
違う…貴方は、何も悪くない
これは…罪悪感だ……

影霧さんが何者か探ろうと、ズカズカ踏み込んで聞いたら
思ってたよりも、悲しい過去を聞いて

決して、軽い気持ちで踏み込んで聞いた訳じゃなかったが…

それでも………

罪悪感を、感じてしまったんだ…

影霧「あ、安室さん、ここですか？」

気がついたら、仮住まいのマンションに到着していた
このまま、彼と別れる訳には…

安室「良かったら、寄って行きませんか？」
影霧「え…？」
安室「送ってもらったお礼として、お茶でも…」
影霧「うーん……いえ、明日はポアロの仕事がありますので…」

影霧さんは、申し訳なさそうに断った
まぁ、そりゃそうだな…
無理に誘って不審に思われても困るしな

安室「そうですかでは、改めてお礼しますね？」
影霧「そんな気にしないでください」

…心のどこかで、まだ彼と一緒にいたいと思ってる自分がいた
会って間もないっていうのに…
人と深く関わらないって、決めたんだ

安室「それじゃあ、おやすみなさい」
影霧「はい、おやすみなさい」

僕は、遠くなっていく影霧さんの車を眺め続けた

「バタン…」

部屋に入り、風見に電話をすることにした

風見『降谷さん、どうかしましたか？』

安室「影霧という名の人物を早急に調べろ」

風見『え…それは、いったい……』

それだけ言って、一方的に電話を切った
これで、影霧さんがいた養護施設も特定できるだろう