鵺野先生が、私にそう教えてくれた… ページ30
鵺野先生は高橋先生に背を向け……
鵺野「リツコ先生…ありがとう…」
そして顔だけ振り向き、鵺野先生は頬に涙を流しながら…
鵺野「でも…俺は、ゆきめが好きなんだ…命にかえても、助けにいく…！」
そう言って、鵺野先生は神社の中に走って入って行った
神音「………」
私は一瞬だけ高橋先生を見た後、すぐに鵺野先生の後を追った
1番奥につくと……
鵺野「ゆきめーーーっ！！」
鵺野先生の悲痛な悲鳴が聞こえた
私もその光景を目にして、息を呑んだ
神音「ゆきめ、さ…！」
ゆきめさんの体はボロボロで、氷の壁に縛り付けられ“一本ダタラ”に妖気を吸い取られていた
『遅かったな？もうこいつにはなんの妖力も残っていない。後は雪の欠片に戻すのみ』
鵺野「やめろ！」
鵺野先生は止めに入る為に走り出した瞬間“一本ダタラ”が氷柱を操って攻撃してきた
私は急いで鵺野先生の前に立ち…
神音「バン・ウン・タラク・キリク・アク！」
神音「五行連環、急急如律令！」
“五芒星”の“セーマン”をきり、真言を唱え…さっきのように、氷柱の攻撃を弾いた
『こしゃくな！』
神音「後ろからっ！？」
鵺野「ぐああ！」
神音「うああ！」
後ろからも氷柱が襲ってきて、私と鵺野先生は体中を氷柱で切り刻まれた
鵺野「ぐぅ！」
鵺野先生は鬼の手を出したが、その鬼の手も“一本ダタラ”が氷づけにしてしまった
鵺野「ぐあああああ！」
神音「こ、このままじゃ…！」
どうにかして、防御を作らないと…確実に死ぬっ！
そう思った時、ゆきめさんの右手が光出した
鵺野「ゆきめ…っ！」
神音「あれは妖気の塊…」
ゆきめさんが妖気の塊を出したことで“一本ダタラ”は驚きの声をあげた
ゆきめ「人を…愛する心っていうのはね…ゼロからでも、力を振り絞れるのよ…」
ゆきめ「鵺野先生が、私にそう教えてくれた…」
ゆきめ「鵺野先生、ありがとう…神音ちゃんも、ありがとう…」
そして、ゆきめさんは最後の力を振り絞り……
ゆきめ「くたばれ！嘘つきおばけぇ！！」
妖気の塊を“一本ダタラ”に放ち、消滅させた
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桜萌(プロフ) - うるふさん» コメントありがとうございます！楽しく読んでいただいて嬉しいです！更新がんばります！(*^^*) (2021年2月18日 14時) (
レス) id: f1af627f61 (このIDを非表示/違反報告)
うるふ - いつも楽しく拝見させてもらっています！いつか主人公の過去が描かれるのを心待ちに、これからも話を追い続けます！頑張って下さい！ (2021年2月17日 1時) (レス) id: 641c35b43f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜萌 | 作成日時：2021年2月10日 2時
