南雲明彦の真実 ページ21
ー翌日ー
私と鵺野先生は、童守病院の駐車場で物陰に隠れていた
昨日の玉藻の様子のこともあり、見張りに来ていたのだが…
神音「…！」
童守病院から出てきた玉藻の前に姿を現したのは、岩崎友絵さんだった
玉藻は自分の車の助手席に岩崎友絵さんを乗せ、走り去ってしまった
鵺野「いかん！昨日の玉藻の様子だと…口封じに彼女を殺すつもりだ！止めなければ…！！」
………本当に、口封じするのかしら？
どうしてかわからないけど…さっきの玉藻の様子は、昨日とは違うように見えた気がした
私は昨日掴まれた手を握りしめた後、鵺野先生と共に玉藻を追いかけた
ー童守港ー
なんとかタクシーを使って追いつき、着いたのは童守港だった
私と鵺野先生は、隠れて2人の様子を伺った
友絵『教えて…あなたは誰なの！？本物の明彦さんはどうしたの！？』
玉藻『知りたいか』
玉藻の目つきを見て、鵺野先生は手袋に手をかけた
神音「大丈夫ですよ、鵺野先生…」
鵺野「え…？」
神音「大丈夫です…玉藻は、あの人を殺さないはずです」
鵺野「神音…？」
私は2人を見つめたまま、鵺野先生にそう言った
大丈夫…玉藻は、あの人を殺さない！
友絵『私は…明彦さんをとても愛していた…』
友絵『彼は、私の人生そのものだったわ…私は明彦さんに身も心も全て捧げたの…』
友絵『お願い…あなたが化け物でも何でもかまわない』
友絵『でも、明彦さんの事を知ってるのでしょう！？教えて』
友絵『あの人は…生きているの…？』
それを聞いて玉藻は懐に手を入れ、何を握りしめて出した後…
玉藻『明彦は…死んだ』
静かな声で、玉藻は真実を岩崎友絵さんに伝えたわ
岩崎友絵さんは俯いた後…玉藻の車に乗り込み、急発進したわ
車の先には、火気厳禁の文字が貼ってあるドラム缶に突っ込もうとしていた
神音「まさか、自 殺する気！？」
鵺野「あぶな〜〜い！」
「ドガァン！」
爆発音と炎が上がった時…妖狐の姿になった玉藻の腕に抱えられていたのは、岩崎友絵さんだった
神音「………」
玉藻が、人を助けた…？
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桜萌(プロフ) - うるふさん» コメントありがとうございます！楽しく読んでいただいて嬉しいです！更新がんばります！(*^^*) (2021年2月18日 14時) (
レス) id: f1af627f61 (このIDを非表示/違反報告)
うるふ - いつも楽しく拝見させてもらっています！いつか主人公の過去が描かれるのを心待ちに、これからも話を追い続けます！頑張って下さい！ (2021年2月17日 1時) (レス) id: 641c35b43f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜萌 | 作成日時：2021年2月10日 2時
