手段は選ばない… ページ20
私は咳払いをし、話を戻すことにした
神音「それで玉藻、あの女性をどうするんですか？」
玉藻「そうですね…それほど深く愛し合った仲ならば…いずれ本物との違いに気づくでしょう」
玉藻「もし…私の正体を知られたら…そのときは…」
「バキッ！」
玉藻は、持っていた万年筆を指でへし折ったわ
………私はじっと、玉藻を見つめ続けたわ
ー夜・高層マンションー
鵺野「別に、俺1人で良かったんだぞ？」
神音「良いじゃないですか？私だって、気になるんですから…」
私は式神で玉藻が今 住んでる場所を見つけ、見張ろうと向かったら…鵺野先生と遭遇したわ
どうやら、鵺野先生も気になって見張りに来たそうよ
2人で待っていると……
「ダダダ…」
足音が聞こえてきて、マンションから出てきたのは…南雲明彦さんの恋人、岩崎友絵さんが飛び出してきたわ
あの人、玉藻の住んでる場所を知っていたの！？
「ダダダ…」
その後すぐに、再び足音が聞こえてきたわ
鵺野先生はスッと扉の前に出ると…
玉藻「っ！」
殺気立った玉藻が出てきたわ
どうやら、心配してたことが起こりそうだったようね
鵺野「心配になって来てみれば、やはりこうなったか…」
神音「玉藻…アナタは『人間の愛を理解したい』と、言ったわよね？」
神音「それなのに、あの人を殺すの？」
神音「あの言葉は嘘だったの？」
神音「口先だけで人を騙す、ただの腐れ狐だったの？」
私の問いかけに、玉藻は鼻で笑った
玉藻「フン…ご高説ごもっともと言いたいところですがね」
玉藻「あの女を放っておいては、人間を理解するという私の目的が果たせなくなるのですよ…！」
玉藻「私は目的のためなら手段は選ばない…」
そう言って、玉藻は私と鵺野先生に背を向けてマンションに入って行ったわ
私は少し考えた後、玉藻の後を追ってマンションに入った
「ガシッ！」
玉藻「っ！法霊さん！？」
階段を上がってる玉藻の腕を掴み、私は…
神音「よく聞きなさい、玉藻！」
神音「そんな考えじゃ、アナタは一生 人間を理解することなんて出来ない！」
神音「殺す以外に解決策はあるはずだ！」
神音「あの人を殺してしまったら…アナタは、人間の愛なんて一生わからない！！」
玉藻は目を見開き、意味がわからないという顔をしていた
そして私の手を掴んで離させ、何も言わずに階段を上がって行ったわ
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桜萌(プロフ) - うるふさん» コメントありがとうございます！楽しく読んでいただいて嬉しいです！更新がんばります！(*^^*) (2021年2月18日 14時) (
レス) id: f1af627f61 (このIDを非表示/違反報告)
うるふ - いつも楽しく拝見させてもらっています！いつか主人公の過去が描かれるのを心待ちに、これからも話を追い続けます！頑張って下さい！ (2021年2月17日 1時) (レス) id: 641c35b43f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜萌 | 作成日時：2021年2月10日 2時
